なぜそこにいる?富山市内の水たまりに 特定外来生物「アリゲーターガー」らしき魚
富山市内でワニのような口をした体長およそ1メートルの大きな魚が見つかりました。
見つかったのは、本来いるはずのない場所でした。
富山市今市の工事現場にある水たまりです。ここで本来いるはずのない生物が撮影されました。
それがこちら。ワニのような口先に、ヒレに斑点がついている謎の魚。
水の中を、ゆっくりと泳いでいきます。
18日、撮影した男性から通報を受けた警察官も駆けつけ、水の中をのぞき込んでいました。
「あ~口長いねたしかに」「尻尾も斑点がある…」
この生物は一体、何なのでしょうか?生態に詳しい魚津水族館の不破光大学芸員は。
魚津水族館 不破光大学芸員
「北米原産のアリゲーターガーではないかと思います」
水たまりで泳いでいたのは、外来生物の淡水魚、アリゲーターガーの可能性が高いということです。
今回撮影されたのは、体長はおよそ1メートルでおとなの魚とみられます。
近所の人によりますと、数年前からこの魚がいたという情報も。
これほど大きな魚がなぜ、水たまりにいるのでしょうか…。
不破光大学芸員
「(誰かが)そこに直接放したのか、どこかそこに通じる水路に放したものかわかんないですけど、売っているときは小さいんですよ。幼魚で売っているので10センチとか、家庭で買えるサイズで売っているんですけど、みるみる大きくなっちゃって…」
アリゲーターガーは、ガー目ガー科に分類されるいわゆる”古代魚”です。
かつては観賞魚としてペットショップなどで販売もされていました。
しかし、生態系を壊す危険性があるとして2018年にガー科の魚は国の特定外来生物に指定されました。
現在は、飼育や販売が原則禁止されていますが、川などへの違法な放流が全国で度々、問題になっています。
不破学芸員によりますと、人に危害を加える危険性は低いとされるものの、決して川や池に放さず、適切に処理をするよう呼びかけています。
不破光大学芸員
「飼っている生物を逃がしてほしくないんですよね。どの外来種とかどのペットでもそうなんですけど、大きくなったからって逃がされると、やっぱり自然への影響が出るので、そこは気を付けてほしいなと思いますね」
県自然保護課は近く、魚津水族館とともにこの魚を捕獲するとしています。