下関沖タンカー転覆事故 死者9人に 不明1人の捜索続く
下関沖で、韓国船籍のケミカルタンカーが転覆した事故できょう船内から新たに1人が発見され死者は9人となりました。
行方がわからなくなっている残る1人の捜索が続けられています。
この事故は、きのう午前、天候悪化で下関市六連島沖に停泊していた韓国船籍のケミカルタンカー「キョヨン サン」が転覆したものです。
タンカーには11人が乗っていてきのうまでに9人が救助され、このうち8人の死亡が確認されています。
行方不明者の捜索はきょうも続けられ門司海上保安部によりますと午前8時20分頃、船内から1人を発見、その後、死亡が確認されました。
この事故による死者は9人となり残る1人の捜索がいまも続けられています。
(石﨑記者)
「下関市の綾羅木海岸にいますご覧のように消波ブロックには転覆した船のボートなどがひっかかっています」
打ち上げられたオレンジ色のボート…アルファベットで「キョヨン サン」と書かれています。
綾羅木海岸には、きのうも、「キョヨン サン」のものとみられる救命胴衣も見つかっています。
門司海上保安部によりますと転覆した「キョヨン サン」は、姫路港を出港し、韓国のウルサンへ向かっていましたが、悪天候のためきのう午前0時、「緊急入域」を申請、六連島沖に停泊していました。
「キョヨン サン」は、アクリル酸980トンを積んでいましたがいまのところ流出は確認されていないということです。
国の運輸安全委員会は、今回のタンカー事故を「重大事故」とし2人の船舶事故調査官を派遣し調査する方針です。