能登の被災地を石破首相が視察「政府としてできる限りの支援を」 同じ日には立憲民主・野田代表も
5日。
石破 首相
「あそこに人がお住まいだったのですか?」
就任後初の地方視察で奥能登を訪れた石破首相。奥能登豪雨で住宅4棟が流され4人が亡くなった輪島市久手川町の塚田川を視察しました。
この日、石破首相は輪島市や珠洲市の被災現場や仮設住宅など7か所を訪問。豪雨で床上まで浸水した珠洲市上戸町の仮設住宅では住民から直接意見を聞きました。
住民
「いちはやく美しい能登を取り戻していただきたく思います」
石破 首相
「できる限りのことをいたします」」
視察終了後、石破首相は今回の豪雨を復旧事業の国庫補助率が上がる「激甚災害」に指定する意向を示しました。
石破 首相
「絶望の淵におられる方々、心が折れてしまいそうな人たち、そういう方々にもう一度頑張ろうというお気持ちを持っていただくために、政府としてできるかぎり最大限の支援をしてまいりたいと思っております」
同じ日。
住民
「ここが道路だったんで」
立憲民主党・野田 代表
「地震じゃなくて?豪雨で?」
輪島市町野町を訪れていたのは立憲民主党の野田代表です。約2メートルの浸水被害にあったこの地区唯一のスーパーなどを視察し住民と意見を交わしました。
住民
「町野は全然(仮設)住宅がない。少しでも仮設住宅を建ててもらうことはできないのかなと」
石破首相と入れ違いで輪島市宅田町の仮設住宅に入り、住民の声を聞いた野田代表。復旧・復興に向け予備費で対応する政府の方針に改めて否定的な考えを示しました。
立憲民主党・野田 代表
「被災をされている皆さんの、がっかり感というのものをきょうは肌で感じることができました。きちっと事業の再生や生活の再生を見通しを持って取り組んでいくためには補正予算を組むということが最低限必要だということを改めて思いました」
一方、この日は石川3区の現職2人がそれぞれの党のトップに同行しました。衆議院選挙では激戦が予想される西田氏と近藤氏。被災地では「選挙どころではない」との住民の声も多いなか複雑な思いも口にします。
石川3区 自民・西田 昭二 衆院議員
「選挙戦になってしまうことになると、私どももしっかり対応していかなければならない。一番の基本は、やっぱりインフラの整備ということ。しっかり整備をしていくことがのちのちの復旧復興に大きくスピードアップする」
石川3区 比例 立憲・近藤 和也 衆院議員
「99%の住民の方が(選挙を)やめてくれと言っているような中で、それでも解散をするというのであれば、もうこれは受けて立たなくてはいけないですし、安心を届けるということが今一番大事で、やらなくてはいけないことだと思っています。住民の皆様の思いに応えて状況を改善をしていく」
自民党と立憲民主党は9日に党首討論を行うことに合意していて、石破首相はそのあとに衆議院の解散に踏み切ると見られています。
石川3区には共産党の南章治氏も立候補を表明しています。