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「飲食店やってるよ」断水でも居酒屋再開 能登半島地震 日常取り戻す一歩

2024年2月2日 20:53
「飲食店やってるよ」断水でも居酒屋再開 能登半島地震 日常取り戻す一歩

地震から1か月が経ち各地で日常を取り戻す動きが進んでいます。生活再建や復興に向けた希望の光となっています。

地震の影響で観光客の受け入れを休止している七尾市の和倉温泉。再開に向け旅館に温泉を送る共同配管の点検が進んでいます。
大きな湯船にたっぷりのお湯。唯一 温泉が復活した旅館があるのです。

源泉から50メートルのところにある和倉温泉の旅館。独自の配管を敷設しているため修理が早く済んだといいます。

■宝仙閣 帽子山優社長
「塩気が強いのでかけ湯が無いとべとついたり後でかゆくなったりしちゃうんですけど、これ(給湯器)がないとみなさん都合が悪いかなと急遽やりました」

そのままでは塩分が強いため新たに手作りしたポンプと給湯設備を準備し毎日水を運んで使っています。

■宝仙閣 帽子山優社長
「この温泉が出たということを皮切りに、かつての和倉温泉の賑わいを取り戻す一歩になっていただければなと思っております」

今利用できるのは復旧関連業者のみ。断水が解消され次第一般客も受け入れたいとしています。

能登の台所、七尾市の公設地方卸売市場は1か月ぶりの再開。2日は今が旬の寒ブリが250本ほど水揚げされ市場にいつもの風景が戻ってきました。しかし依然として市内は断水が続いているため水は海水をくみ上げ、ろ過して使っているそうです。

■仲買人
「被災者のみなさんにに少しでも良い魚を提供して喜んで食べて欲しい」

競り落とされた魚は早速 地元のスーパーに。朝どれの大きなブリを買い求める人の姿も。

■買い物客
「ちょっとブリを買ってみんなでわけて1か月経ったのでちょっと贅沢しようかと」

料理の仕込みに追われる男性。珠洲市で居酒屋を営む浅井誠さんです。地震発生から1か月になるのを前に店を再開しました。店の前には水を入れたタンクが。珠洲市内は依然として断水が続いています。

■ろばた焼き あさい 浅井誠さん
「水は本当にこれだけ貴重なものになるとは思わなかったですね。もうやっぱり水がないとこの商売出来ないので」

節水のため紙皿などを用意して洗い物を減らす工夫も。食材を仕入れていた地元の人も被災したためメニューも通常の3分の1程度に。2日は地元の顔なじみが足を運んでくれました。

■客
「地震ぶりに刺身を食べましたのですごくおいしいですね」
「色々と辛いこともあるけど時間がかかってでも前向きに頑張ろうという気持ちにさせてくれる場所ですかね」

■ろばた焼き あさい 浅井誠さん
「二次避難された方とかこれから家はどうするのか仕事はどうするのかとかいろいろ考えると思うんですが、きっかけの一つにこうした飲食店がやってるよ、そういう気持ちで今やってます」

日常を取り戻そうとする各地での動き。生活再建や復興に向けた希望の光となっています。

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