おはら祭“旧統一教会”の参加認めず「公序良俗に反する」下鶴市長は団体名や理由を非公表
おはら祭を主催する「おはら祭振興会」が新たに設けた基準により「旧統一教会」の参加を断ったことが分かりました。会長を務める鹿児島市の下鶴市長は参加を断った団体や理由を公表しませんでしたが、教会側は「公の場で理由を説明してほしい」と反発しています。
おはら祭をめぐっては去年、「世界平和統一家庭連合(旧統一教会)」の踊り連が参加したことについて鹿児島市に疑問視する声などが寄せられました。そうしたことを受け鹿児島市が事務局を務める「おはら祭振興会」は今年から新たに参加基準を設け、申し込みのあった団体を事前に審査。会長を務める下鶴市長は「参加を断った団体がある」と明らかにしたものの団体名や数、理由については公表しませんでした。
(鹿児島市 下鶴市長)
「当該団体に不利益が生ずる可能性があることから公表を考えていない。参加をお断りした団体については理由等を含めて説明を行っている」
一方、参加を申し込んでいた世界平和統一家庭連合鹿児島家庭教会によりますと、1日、事務局から「公序良俗に反する」という理由で参加を認めない旨を伝えられたということです。教会側は「納得できない」として意見を述べる場を求めたと言いますが、下鶴市長は。
(鹿児島市 下鶴市長)
「おはら祭振興会としては今回の審査、判断について変更する考えはない」
意見を聴く考えはないとの意向を示しました。教会は取材に対し「意見も聴いてもらえないのは残念。鹿児島市は公の場で理由を説明する責任があるのでは」と話しています。
旧統一教会を巡っては信者らに多額の献金などをさせた行為が「法令に違反して著しく公共の福祉を害すると明らかに認められる」として、去年10月、政府が東京地裁に解散命令を請求。現在も審理が続いています。