閉店惜しむ常連客や両親も 花を愛する大学生が営む花店が閉店
鹿児島市で大学生が営む花の店。エブリイでお伝えしてきました。地域の人たちにも親しまれていた店は、多くの常連客に惜しまれながら今月15日に閉店しました。
鮮やかな花や、かわいらしい雑貨。鹿児島市唐湊の「お花のあるくらし」です。店主は鹿児島大学農学部の4年生衛藤潤弥さん。衛藤さんはこの春から熊本の花市場に就職が決まり店を閉めることにしました。
(お花のあるくらし・衛藤潤弥店主)
「たくさん応援してるよとか寂しいと言ってくれる言葉を聞いて昨日からずっと終わるのが恋しいなと思っている」
店をオープンしたのは、約2年前です。若者の花離れを食い止めたいという思いから、大学生ながら店をオープン。子どもたちに花に親しんでもらう「花育」や、売り物にできず廃棄される「ロスフラワー」を活用する活動を続けてきました。
最後の営業日。閉店を惜しむ常連客が衛藤さんの花を求めて次々とやってきました。
(常連客)
「花を愛しているからこの若い青年は。雰囲気がよかったからついつい足を向けていた」
(常連客)
「本当にお花が好きで、世のため人のために後世にいろんなことを残したいと頑張ってきた人だから。また向こうでお花の仕事ができるというからいいんじゃないかな」
(常連客)
「一粒一粒の種が力になる、日本の力に、世界の力になると思うから。小さな力を無駄にしないであなたもその一つの力」
(母・容子さん)
「遠いから手伝いとかもできていなかったが、近所の皆様がすごく支えてくださったようで感謝している。小さい時から植物が大好きだったので、好きな道に進めてよかったと安心している」
(父・和昭さん)
「(店を始めると)最初聞いたときは、ちょっと厳しいと思っていた。でも自分でするということで親の援護もなく一人で頑張ってくれたのですごいな」
いよいよ、閉店の時間です。
(お花のあるくらし・衛藤潤弥店主)
「一言でいうと幸せな時間だった濃い2年間だったなと人生の中で、地域の方に支えられて、お客様も来て、本当に自分は幸せ者だったなといま改めて実感している。十数年後になるかもしれないが、いつかこのお花屋さんをひ開きたい」
花に魅了され店まで開いた大学生。新しいステージでも、大好きな花に囲まれて花の魅力を発信していきます。