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H2Aロケット49号機打ち上げ成功 50号機最後に役目終える 延期の日にいた子も見届ける

2024年9月26日 19:33
H2Aロケット49号機打ち上げ成功 50号機最後に役目終える 延期の日にいた子も見届ける

 政府の情報収集衛星を載せたH2Aロケット49号機が、26日午後、種子島宇宙センターから打ち上げられ、無事、成功しました。H2Aは残る50号機の打ち上げでその役目を終え、H3へ完全に移行されます。

(磯脇琢磨アナウンサー)
「リフトオフしました!」

 26日午後2時24分20秒。H2Aロケット49号機が種子島宇宙センターから時間通りに打ち上げられました。順調に飛行を続けた49号機は、打ち上げから約20分後…

(アナウンス)
「レーダー8号機の分離が確認されました」

 H2Aロケット49号機は搭載していた政府の情報収集衛星「レーダー8号機」を予定の軌道で切り離し、打ち上げは無事、成功しました。

 今回、49号機に搭載された「レーダー衛星8号機」は、電波を使った撮影で夜間や悪天候でも観測ができます。日本の安全保障を脅かすものを宇宙から監視したり、大規模な災害時の状況把握などにも役立てられる事実上の偵察衛星です。

(内閣衛星情報センター・納冨中所長)
「情報収集衛星、実証衛星と含めて20機越えをH2Aで打ち上げた。我々としては今回がH2Aロケットで我々の衛星を打ち上げる最後の機会だったので寂しい気持ちはある」

 H2Aロケットは2005年の7号機から43機連続で打ち上げ成功で、成功率は97.96%と世界最高水準を誇ります。

 日本の宇宙技術の歴史を20年以上積み重ねてきましたが、打ち上げ費用の高さなどの課題から、50号機の打ち上げを最後に新型のH3ロケットへと完全に移行されます。

(三菱重工業防衛宇宙セグメント・五十嵐巖宇宙事業部長)
「次に控えているH3の4号機、それからH2Aの最終号機もある。そういう意味でこのH2Aの49号機をしっかりと打ち上げるというのが大事なステップになるので、確かに気合の入った打ち上げであったといっても言い過ぎではない」

 最後の50号機は2024年度中に打ち上げられる予定です。

 貴重な打ち上げを見届けようと発射場から約3キロ離れた展望台には多くの人が集まりました。

(千葉から)
「これで宇宙にいくんだなと。昔は考えられなかったことこの年になって感動を味わえていい日だった」

 打ち上げ延期が決まった9月16日にエブリーが取材をしていた男の子。

 26日、再会することができました。

(大阪から)
「まず音。音がすごくてテレビとかで聞くよりすごい音がした。自分が宇宙に行って何かをしたくてそれで見に来た」

 ロケットの力強い光は子どもたちの夢をさらに輝かせて空高く昇っていきました。