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担任の先生が4人“チーム担任制”先生だけでなく子どもたちにもメリット 学校現場の働き方改革

2024年10月15日 19:21
担任の先生が4人“チーム担任制”先生だけでなく子どもたちにもメリット 学校現場の働き方改革
 小学校のときの担任の先生は何人でしたか?多くの人は担任の先生は1人 で、朝の会から授業、給食、そして帰りの会まで同じ先生が担当していたかと思います。志布志市の小学校では2024年度からなんと4人になりました。先生だけでなく、子供たちや保護者にもメリットがある県内初の取り組みを取材しました。

 志布志市にある伊﨑田小学校。午前8時15分、6年生の教室で朝の会が始まりました。

 朝の会を担当するのは内園先生と西村先生。給食時間は…山下先生と大樂先生です。

志布志市立伊﨑田小学校 大山昭二校長)
「4人が担任だから誰でも相談してください」

 担任の先生が4人!?どういうことなのでしょうか。

 伊﨑田小学校は今年度から学級担任制を廃止し、複数の先生が複数のクラスを受け持つ「チーム担任制」を導入しました。全国的にも珍しく小学校では県内で初めての取り組みです。

 校長と教頭を除く15人の先生が低学年チーム、中学年チーム、高学年チームと養護教諭や事務などを担当するサポートチームの4つに分かれています。各学年は1クラスずつで5、6年生を担当する高学年チームを例にすると4人の先生が毎日違う組み合わせでクラスを担当します。

 導入したのは2023年度、赴任した大山昭二校長です。きっかけとなったのは新卒の先生が学級運営に悩む姿を目の当たりにしたことでした。

(志布志市立伊﨑田小学校 大山昭二校長)
「チーム学校、学校全体として支え合ってきたが問題が続くと(学級担任制が)持続可能なシステムではないなという思いがあって周りの先生方もサポートする姿が非常にあったので、ここがうまくシステム化できないかなと言う思いからスタート」


 全国的にも課題となっている教職員の長時間勤務。文部科学省の調べによりますと小学校の教職員が学校にいる時間は平均で10時間45分。国が残業の上限としている月45時間を超えるとみられる教職員は小学校で64.5%、中学校では77.1%でした。

 チーム担任制を導入することでこれまで放課後に行っていたテストの添削や授業の準備などを業務の分担で生まれた空き時間に進められると言います。

(高学年チーム 山下真司先生)
「小学校は担任1人で子供たちと1日。すごく仕事が多い。チーム担任制になって自分も娘がいるが、急な病気の連絡があった時に気軽に先生方にお休みいただいていいですかとお願いもしやすいので非常に助けられている」

 2024年度からスタートしたチーム担任制。児童や保護者はどう感じているのでしょうか?

(児童)
「色々な先生の授業が受けられて楽しい」

(児童)
「去年は1人だったから言いにくかったけど4人になったから言いやすくなった」

(保護者)
「どの先生に声掛けをしてもほかの先生とも連携が取れているのは感じるので、そこは安心して誰でも相談できるところは強み」

(詳しくは動画をご覧ください)
最終更新日:2024年10月15日 19:21