「命を守る災害に強いまちづくりに」本明川ダム建設事業 本体着工式 総事業費は730億円《長崎》
事業の着手から約30年。
諫早市・本明川ダムの本体工事の着工式が行われました。
洪水に対応できるダムとして2032年度に完成する予定です。
着工式には、地元の関係者や国や県、諫早市などの関係者 約120人が出席し、工事の安全を祈願しました。
(国土交通省九州地方整備局 森田 康夫局長)
「地元優先、安全第一で進め、早期事業完了に向け全力で取り組んでいく」
国土交通省九州地方整備局が諫早市で建設を進めている『本明川ダム』。
洪水時、一時的に水を貯めて調節したり、渇水時には水を安定供給する効果を目的としています。
貯水容量は620万立方メートルほどで、総事業費は約730億円に及びます。
ダム建設のきっかけとなったのは、1957年7月25日に630人の犠牲者を出した「諫早大水害」です。
洪水対策として国は1994年にダム建設事業に着手しましたが、旧民主党政権の事業見直しで一時凍結。
その後、計画から「利水」が外されたうえで事業継続となり、用地取得や付け替え道路工事が進められました。
(大久保諫早市長)
「市民の命と暮らしを守る、災害に強いまちづくりにつながる本明川ダムが早期に完成できるよう、整備促進に努めていく」
国などは今後 進捗状況を周知するため、地域住民向けに工事現場の案内やインフラツアーを行う予定で、2032年度の完成を見込んでいます。