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櫂に魂込め前へ前へ!「長崎ペーロン選手権大会」“伝統”と”誇り”を胸に海の町の熱き戦い《長崎》

2024年7月30日 6:45
櫂に魂込め前へ前へ!「長崎ペーロン選手権大会」“伝統”と”誇り”を胸に海の町の熱き戦い《長崎》

熱戦が繰り広げられた長崎ペーロン選手権大会。

出場チームの一つ「福田東部チーム」は猛練習を重ね、いよいよ本番に挑みました。

長崎の夏の風物詩「ペーロン」。

長崎港で開催される「長崎ペーロン選手権大会」は、出場チームが意地と誇りをかけ戦いに挑む大会です。

参加チームの一つ「福田東部」は、ペーロンを通して “人や地域の絆” を深めてきた伝統の地区。今回の大会も櫂に魂を込め、高みを目指します。

(レース直前)
「準決勝、決勝まで行くけんな」

この大会は、予選上位2チームが準決勝進出。

各ペーロンがスタートの合図とともに、一斉に漕ぎ出します。

ドラと太鼓の音に合わせ、一糸乱れぬ櫂捌き。

先頭を進むのは深堀チーム。福田東部は3番手から追い上げをはかります。

ターンからは後半の勝負に。そして…

激しい水しぶきが上がる中、1着でゴールしたのは琴海チーム。

熾烈な2着争いも…福田東部は4着に。準決勝への道は、敗者復活戦で “2位以内”に入ること。

福田東部、「崖っぷち」です。

今年3月。チーム練習が始まりました。

その頃は週4日の練習が、7月には週6日のペースで行われていました。想像を絶する猛練習には、大会にかける思いがありました。

(中村 敬博監督)
「去年は13位中13位。一番最下位」

今年加入した新人8人と共に一糸乱れぬ櫂さばきを目指します。

(監督指示)
「大きく 大きく。水中を早く」

大会2日前になっても、ハードな練習は続いていました。

そして練習後の食事には、必勝を誓うゲン担ぎの「カツ」です。

大会で使う真新しい船には「柿泊」の文字。

漕ぎ手不足で参加できなかった福田西部チームから借りたものです。

(中村 敬博監督)
「これを借りる時に “必ず決勝に行って来いよ” と言われたので、その思いを込めて福田東部として頑張りたい」仲間の思いも背負った戦いです。

いよいよ7月28日、大会当日。一般対抗レースには、地区の代表など16チームが出場。

予選と敗者復活戦のそれぞれ上位2チームが、準決勝に駒を進めることができます・

予選4位で敗者復活に臨む福田東部チーム。

1番櫂を務めるのは、片山 省吾さんと牧島 澪さんです。

歴史ある大会で女性が1番櫂を務めるのは初めてのこと。