【医療ヘリ事故】対馬空港を離陸後何が起こったか原因究明へ 国が航空事故調査官を派遣 《長崎》
医療搬送用のヘリコプターが壱岐市の沖合で不時着水し、3人が死亡した事故で国は7日、調査官を派遣しました。
関係者への聞き取りなど、事故原因の調査を進めるということです。
事故は6日午後、対馬空港を離陸し、福岡市の福岡和白病院に向かっていた民間の医療搬送用ヘリコプターが、壱岐市の沖合で不時着水したものです。
乗っていた6人のうち、患者の86歳女性と、搬送に付き添っていた68歳の息子、34歳の医師の3人の死亡が確認されました。
66歳の機長と67歳の整備士、28歳の看護師の3人は、命に別条はないということです。
国の運輸安全委員会は7日、航空事故調査官を派遣し、午後から福岡和白病院で関係者への聞き取り調査を始めました。
ヘリを管理・運航していた「エス・ジー・シー佐賀航空」によりますと、対馬空港を離陸する際に異常はなく、機長の体調にも問題はなかったとしています。
一方、佐賀航空を巡っては、去年7月に福岡県でヘリが墜落し、2人が死亡する事故が起きています。
事故を受け、去年11月まで半年近く、医療搬送用ヘリの運航は取りやめていたといいます。
福岡和白病院は6日夜に、会見を開きました。
(福岡和白病院 富永 隆治院長)
「救急医療にはかけがえのないものだと判断して、運航を開始したというのが本当のところ。そういった意味では、今回の事故は本当に悲痛の極み」
また、大石知事は7日にコメントを発表し「ヘリによる患者搬送は、多くの離島や半島を有する本県において、命を守るために欠かせないもの」として、県民の安全・安心の確保に努めるとしています。