【衆議院選挙・島根】補選に続き1区で亀井氏当選 2区で当選の高見氏は一夜明け喜びの表情なし
衆議院選挙は10月27日に投開票が行われ、激戦区の島根1区は立憲民主党の亀井亜紀子氏が前回の補欠選挙に続き、再選を果たしました。
亀井亜紀子氏
「ここ島根から日本の政治を変えていくことができればと考えております。もう保守王国ではないと、私思いますので」
一夜明けた10月28日の朝、亀井氏は街頭でつじ立ちを行い、通勤・通学中の有権者に手を振っていました。圧倒的な知名度を武器に、選挙戦を戦った亀井氏。2位の自民党・髙階恵美子氏と約1万票差の7万3484票を獲得。大票田の島根県松江市をはじめ、安来市や雲南市など4市町で髙階氏を上回りました。NNNが行った出口調査によりますと、無党派層の約6割、自民党支持層の約3割を取り込んでいて、「政治とカネ」の問題や石破政権への批判票の受け皿になったとみられます。
再び保守王国の牙城を崩した亀井氏。自公政権も過半数割れした中、国政に臨む決意はー。
亀井亜紀子氏
「激動の時期に国会に身を置けるということは、非常に意味のあることだと思います。いろんな声が国政に届けられ、そしていろんな情報が島根県に入ってくるそういう風にしたいと思います」
亀井氏は少子化対策や農林水産業の振興などに取り組みたいと話しています。厳しい選挙戦の中事務所には、支援者から贈られたという手作りの応援グッズも大きなモチベーションになったといいます。
亀井亜紀子氏
「小学校3年生なんですよ。『昨日完成したんです』とか言ってうれしいです。記念にとっておきます」
亀井氏は10月30日に当選証書を受け取る予定です。
一方、保守地盤の強い雲南市や奥出雲町でも多くの票を奪われ、議席奪還を果たせなかった自民党の髙階恵美子氏。
髙階恵美子氏
「島根1区の与党の議席がないままで果たしてよいのか、全力でお支えいただきましたことを心から心から御礼を申し上げたいと思います」
自民党島根県連は、落選の原因について短期決戦だったことや、いわゆる2000万円の支給問題を挙げ、次の戦い方について考えていきたいと話しています。
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島根2区は、自民党の高見康裕氏が立憲民主党の大塚氏と共産党の亀谷氏の2人の新人を退け、2回目の当選を果たしました。
高見康裕氏
「私の1番の公約は、この物価上昇に見合った所得の向上。政治とカネという問題・逆風がありましたけども、この身近な課題、そこに答えを出せるのは私たちしかいないということを訴えて共感していただけたのではないかと思います」
高見氏は故・竹下亘さんの後継として2021年に衆院選初当選。竹下さんから受け継いだ「ふるさと創生」を掲げ、所得向上や人口減少対策を国が主導して行うことを訴えました。政治とカネの問題も自分たちの世代が先頭に立ち政治改革を行うと若さもアピール。衰退する地域を憂う幅広い層から支持を集めました。
そして、当選から一夜明けた10月28日朝ー。
高見康裕氏
「党全体では非常に厳しい結果になりましたので、重い責任があるなと感じています」
10月28日午前3時ごろまで開票速報を見守っていた高見氏。その顔に喜びの表情はありません。
高見康裕氏
「地方の暮らしが良くならなければ、日本全体が発展をしないと確信をしていますので、きちんとその効果を感じていただけるように結果を出すということが一番の信頼回復になるんだと思います」