100年ぶりに修復したものを中心に 江戸時代から昭和初期の貴重な掛け軸41点を展示 鳥取県南部町
鳥取県南部町では、江戸時代から昭和初期にかけて制作された珍しい掛け軸の展示会が開かれています。
鳥取県南部町の祐生出会いの館では、コレクターで知られた板祐生(いたゆうせい)が収集した江戸時代から昭和初期の掛け軸の展示会が開かれています。会場には、100年ぶりに修復してよみがえらせたものを中心とした貴重な掛け軸41点が展示されています。
作品の中には、梅の枝を手にした学問の神様で知られる菅原道真を描いた「渡唐天神(ととうてんじん)」といわれる明治時代の掛け軸や、華やかなお雛さまの掛け軸で春が待ち遠しい気持ちにさせてくれる江戸時代の浮世絵師を代表する歌川豊国(うたがわとよくに)3代目が手がけた「雛絵」などが展示されています。
祐生出会いの館 中尾慶次郎 副館長
「(掛け軸は)庶民の生活の中にあったものが中心です。ちょうどお雛さまの掛け軸もずいぶん修復しました。着実に春は近づいてきていますので、一足先に春を感じていただければと思っています」
長い時代を越えて床の間に飾られてきたさまざまな掛け軸。当時の人々の暮らしや願いにも思いをはせることが出来ます。この展示会は、鳥取県南部町の祐生出会いの館で3月24日まで開かれています。