災害時に見落とされがちな女性や子育て世代にとって必需品 全国では準備が追い付かない自治体も… 一方で山陰は必要枚数を確保 鳥取では過去の経験を基に準備 鳥取県・島根県
能登半島地震から37日目。災害時の避難生活では、食料品や生活必需品が欠かせませんが見落とされがちな備蓄品があるようです。山陰の対応状況を取材しました。
1月1日に発生した能登半島地震。いまも1万人以上の人が避難生活を送っていますが、見落とされがちな備蓄品があるようです。内閣府が全国の1741市区町村を対象に行った調査(2022年12月末時点)によりますと、生理用ナプキンを常に備蓄している自治体の割合は82.5%、乳幼児用の紙おむつでは66.9%、哺乳瓶は58.1%などとなっています。
女性や子育て世代にとっては必需品であるにも関わらず、準備の追い付いていない自治体があることが分かりました。山陰地方の状況はどうなっているのでしょうかー。
鳥取市の管理する防災備蓄倉庫です。鳥取県では県内の市町村と協力した「連携備蓄」で食料品や毛布など避難生活に必要な物資の確保を行っています。それでは、生理用品や乳幼児用のおむつなどの備蓄はどうなっているのでしょうか。
鳥取市 担当者
「こちらが本市で備蓄しているおむつになっています」
鳥取県内では、2000年に発生した西部地震の経験を基に物資の備蓄計画などが作られていて、自治体の管理する倉庫などに分けて保管されています。気になるのはその数。十分な量は確保されているのでしょうか。
鳥取県 危機管理政策課 森岡潤一 課長補佐
「想定される最大避難者から割り出した目標数がございまして、それを上回る数を備蓄している状況です」
鳥取県内で想定される避難者の数は、最大約2万4000人。必要な数を計算し、備蓄の目標を設定しています。鳥取県では、生理用品は目標の約4800個を大きく上回る約1万7000個。乳幼児用の紙おむつは、目標の約2900枚に対し、1万5000枚を確保しているといいます。
一方の島根県では生理用品は約1万3000個、子供用の紙おむつは約8700枚を備蓄していてこちらも想定される必要数を達成しているということです。
山陰両県では想定する避難者の数に合わせ必要な量が確保されていますが、行政ではそれぞれの家庭でもしっかり備えてほしいと呼び掛けています。