台風5号から変わった熱帯低気圧の影響で、局所的に急な雨が降るなど大気の不安定な状態が続いています。気象台は午後5時前、八戸市に大雨警報を発表し低い土地の浸水に警戒を呼びかけています。

東北地方を横断した台風5号はきょう午前3時に日本海で熱帯低気圧に変わりました。
県のまとめでは倒木により十和田市の住宅と五戸町の小屋の一部が壊れる被害がありました。また青森市や八戸市など11市町村で延べ2,119戸が停電したということです。
熱帯低気圧に変わった台風5号ですが、暖かく湿った空気が流れ込み、気温の上昇も加わって大気の状態が不安定になっています。

きょう午後3時ごろの十和田市内では…
打ちつけるような激しい雨が、道路は冠水し川のようになりました。
十和田市では午後3時すぎから1時間に満たない間でおよそ12ミリの雨が降るなど、県内各地で局所的な雨が降りました。

気象台は午後5時前、八戸市に大雨警報を発表し低い土地の浸水に警戒を呼びかけています。1時間最大雨量はおよそ40ミリと、激しい雨が予想されています。
あす夜までに予想される24時間降水量はいずれも多いところで80ミリとなっています。

深浦町の日本海に面した道の駅ふかうら「かそせ いか焼き村」です。
2年前の大雨では店が浸水する被害を受け、10日ほどの休業を余儀なくされたといいます。あの時と同じ時期にきた台風に備えて、店の外には土のうを設置しました。しかし雨で客足が鈍り、いつもの年に比べると売り上げは3割から4割ほど減っているといいます。

★道の駅かそせいか焼き村　古川一行店長
「だいたいお盆期間中（の被害）が多いので稼ぎ時なので非常に困ります私が小さいときに比べれば最近の雨は短時間で量が降るような感覚がありますのであれが続くと道路が冠水したり危険だなと思います」

★青森放送 板橋優磨
「鯵ヶ沢町を流れる中村川です　おととしのちょうどこの時期大雨の影響で氾濫し　多くの住宅で浸水被害がありました　この時間雨は上がっていますが付近の住民からは不安な声も聞かれました」

鯵ヶ沢町ではおととし8月の大雨で中村川が氾濫。川からあふれた「外水」と市街地から川に排水できなかった「内水」により多くの住宅が浸水被害を受けました。あれから2年、台風の接近で当時の被害を思い出す住民も少なくありません。

★鯵ヶ沢町民
「いま台風が来るとやっぱり川のすぐ側だから雨降ったりなんかすると水上がったらどうしようと思って内心びくびく」
「すぐ逃げられるように大事なものをまとめていつでも避難できるような対策は取っています」
「雨も強くなかった　風は強かった感じはする　きのう町あたりをみても早く戸締まりはしていたし　その辺りは注意していたと思う」

深浦町や鯵ヶ沢町ではいまのところ台風5号による大きな被害は確認されていませんが、しばらくは大雨や土砂災害への警戒が続きそうです。

きょう午後２時以降の雨から見ていきます。
三八のところどころで赤い1時間に50ミリを超えるような激しい雨が降りました。いずれも局地的ですが午後9時ごろまでは浸水などに警戒が必要です。
このあと24時間の雨雲の動きです。津軽半島や下北半島を中心に雨雲がかかっています。その後あす朝に一旦止むところがあっても再び昼ごろには津軽や上北でも雨雲がかかる予想です。
あすも各地で極地的に大雨となるところがある予想ですので、あす夜遅くにかけては土砂災害などに注意・警戒してください。

そして日本の南にある台風7号の動きも警戒して下さい。
このあとも発達しながら北上を続け、16日から17日にかけて強い勢力で東日本や北日本に接近する恐れがあります。とくに太平洋側で雨や風が強まるおそれがあるため最新の情報を確認するようにしてください。