とろける食感!実は繊細…愛媛の温室育ち「紅まどんな」おいしさのウラにある柑橘農家の心配り
松山の旬です。
「毎年まっさらな気持ちで作る」
この道50年の大ベテランが育てる愛媛が誇る、高級果実です。
訪れたのは、松山市の旧北条地区。斜面に沿うようにビニールハウスが並ぶこの地域。およそ50年前、かんきつ栽培を目的に山林を切り拓いて整備されました。
毎年「新人の気持ちで作る」柑橘農家は歴50年の大ベテラン
20歳の時に温州みかんを作り始めた、かんきつ農家歴50年の宮田伸章さん(70)。
ハウスの中で旬を迎えているのが、愛媛が誇る高級かんきつ、紅まどんなです。
今年は気温が高い状態が長く続いた影響で全体的に小さめということですが、それでも、宮田さんの手のひらいっぱいの立派な大きさ!
水口気象予報士:
「ずっしり。収穫の時というのはうれしいものですか?」
宮田さん:
「立派なんができたらね」
水口気象予報士:
「50年近くかんきつやっててもやっぱり難しんですか?」
宮田さん:
「毎年、さら(新人)みたいなもんで」
宮田さんが紅まどんなの栽培を始めたのは12年前。宮田さんの父が育てていた温州みかんの樹に、「穂木」と呼ばれる紅まどんなを高継ぎしました。
果皮が薄くてデリケート 繊細な果実を守るために
最高の紅まどんなを作るために必要なのは「太陽の光」と「水の管理」。果皮にまんべんなく光を当てるためマルチシートと呼ばれる白い布を敷いて太陽の光を反射させたり…
夏場には水の量を減らして糖度を上げるため、根本に張り巡らしたチューブから、決められた量の水を点滴のように送る「点滴潅水」が欠かせません。
宮田さん:
「水分が入ったら劣化してこういう風に…(地面に落ちた割れた実)」
水口気象予報士:
「じゃあこの収穫時期というのは雨はダメなんですね。晴れてる方がいいんですね」
とにかく繊細な、紅まどんな。雨が予想された時にはハウスの天井をこまめに開け閉めするなど、手間と時間をたっぷりかけて、大切に育てられるのです。
今年は糖度が高く甘い仕上がりに
2006年にまつやま農林水産物ブランドに認定された紅まどんな。今年は気温の高い天候が続いたため、平年よりも糖度が高く甘く仕上がっています。
水口気象予報士:
「宮田さん、紅まどんなって見るだけでも果肉がプルプルなんですね。さっそくいただいてもいいですか?うーん!美味しいですね!甘みもあって爽やかな酸味もあって果肉がまたトロットロですね」
12月の中旬をピークに、来年1月まで店頭に並ぶ愛媛の高級かんきつ紅まどんな。
JAえひめ中央の直売所松山市の太陽市や松山市内のスーパーなどで販売されています。
宮田さん:
「今年も最高に出来上がりました。皆さん食べてください」