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愛媛に移住し「サトウキビ」を無農薬栽培!昔ながらの“黒糖づくり”にこだわる農家の思い

2024年1月18日 9:30
愛媛に移住し「サトウキビ」を無農薬栽培!昔ながらの“黒糖づくり”にこだわる農家の思い
サトウキビ農家 坂井宏至さん

愛媛で砂糖の原料となる“サトウキビ”を栽培している男性がいます。栽培のきっかけは歩き遍路。自然と共生しながら作る砂糖づくりへの思いを取材しました。

水口気象予報士:
「こんにちは~両脇に…かなり大きいですね」
坂井宏至さん(42):
「そうですね、2mはあると思います。大きいのは」

人が隠れてしまうほど大きく育った植物。これ、砂糖の原料になる“サトウキビ”です。サトウキビというと、南国沖縄をイメージしますが…

ここは、石鎚山の麓に位置する西条市丹原町。育てているのは坂井宏至さん(42)です。

坂井さん:
「食べますか?この一番下が甘いんです。はいどうぞ」
水口気象予報士:
「甘い!(坂井さんの)食べ方がもう本格的ですね」
坂井さん:
「糖度18度ぐらいはあるかな」

自然が大好きだという坂井さんは、15年前に沖縄の西表島に移住、その時に、サトウキビ工場で働き、栽培のノウハウを学びました。

強い生命力で 耕作放棄地の救世主として期待されるサトウキビ

サトウキビは、沖縄などでは1月から3月ごろが収穫のピークとなりますが、愛媛では越冬することはできず11月から12月に収穫期を迎えます。

坂井さんのサトウキビ畑は、元々耕作放棄地だった田んぼ。サトウキビは水不足で葉が枯れても、雨が降れば新しい葉を出すなど生命力が強く、耕作放棄地の救世主になるのではと期待されています。

さらに坂井さんは、沖縄と同じ位に甘くえぐみの少ないサトウキビを目指して、栽培方法の研究を重ねています。

坂井さん:
「収穫して美味しい黒糖ができたらよっしゃ!ってなりますね」

12年前に始めた歩き遍路 “自然との共生”を感じて

兵庫県出身の坂井さん。愛媛でサトウキビを作ることになったきっかけは12年前。自分を見つめ直すために始めた“歩き遍路”でした。

坂井さん:
「働くところも転々としてっていう、ずっとそういう生活してたんでもうええかげんどこかで我慢してやってみようと」

当時住み込みで半年間修行した今治のお寺で、お米や野菜を作る農業アルバイトをして“自然との共生”を強く感じたといいます。

坂井さん:
「自然が心地よくなってきて自然関係の仕事したいなっていうのはありましたね。この地で頑張ってみようと思うようになりました」

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