100歳の行商人に…驚きの特技をもつタクシードライバー!愛媛のスーパーおじいちゃん
きょうの特集は「敬老の日・直前SP」!西条で出会ったスゴイ行商人に、驚きの特技をもつタクシードライバー。愛媛のスーパーおじいちゃんに、突撃取材です!
記者:
「JR松山駅前にある意外な特技をもつ男性がいるという情報を入手しました。一体どんな方なんでしょうか」
まずは松山市。駅前にいるというスーパーおじいちゃんを探して、調査開始です!
Q情報を聞いたことありますか?
女性2人組:
「ないです」
男性:
「ん~誰だろう」
タクシー運転手:
「聞いたことない。うちの(会社の)運転手にはいないんじゃない?」
なかなか手がかりは得られず。ここまで聞き込みしたのはおよそ30組、調査開始から2時間が経とうとしていた、その時…!
Q.情報を聞いたことありますか?
タクシー運転手:
「あ、ナナちゃんけ?」
ついに!手がかりを発見!!
タクシー運転手:
「個人さん。黒色のクラウン(に乗っている)」
“ナナちゃん”に電話中ー
タクシー運転手:
「もしもし~南海放送さんが取材したいらしいんやけどナナちゃんに」
待つこと15分…
記者:
「すみません、南海放送なんですけどナナさんですか?」
ナナさん:
「はい、そうです」
この方が、“ナナさん”こと松本博文さん!見た目も若々しい松本さん!驚きの特技とは…!?
ところ変わって、西条市。町の一角で…魚の行商ですか!エビに…地物のタコ!どれも新鮮です!
武智さん:
「カンパチは?」
「湯がいてきとるよ、2000円でかまん?」
慣れた手つきで魚を販売するのは、新居浜市の武智 保さん。
実はこの方…
常連さん::
「100近いと聞いてびっくりしたんです」
常連さん:
「今月?今月誕生日?」
武智さん:
「ほう、今月の19日よ」
そう、まもなく100歳を迎える“スーパーおじいちゃん”なんです!
武智保さん(100才):
「(客が)待ちよってくれるんで美味しいもんお届けせなな」
行商歴40年以上の武智さん。仕入れに車の運転、魚の販売まで、すべて一人でこなします!
常連さん:
「(付き合いは)40年にはなるね。すごいなと思います、本当に元気で」
常連さん:
「すごいですよ、私らより計算早いからね」
100歳の現役行商人、武智さんに1日に密着させてもらいました!
夜も明けきらぬ、午前5時。しっかりとした足取りで武智さんが向かったのは、愛車の軽四トラックを停めた駐車場です。
行商の日はいつもこの時間に魚の仕入れに向かいます。
武智さん:
「車(エビ)はきてないん 車エビは?」
水産会社:
「きてない」
この日は水産会社と市場をはしご。常連さんの好みに合わせて魚を仕入れるのが、武智さんの流儀です。
仲買人:
「よう動くよ、よう(魚も)買うしね」
Q.100才とは思えない?
「思わん思わん、みんなびっくりするわ」
お客さんのほとんどが、長年の常連さん。
常連さん:
「もうお魚ここでしか買わない。おいしいし、新鮮だし、おいちゃんがお料理もおしえてくれる」
この日仕入れた魚は、わずか2時間ほどで売り切れました。
武智さん:
「(仕入れが)少なかったけど、お客さん喜んでくれたからありがたいです」
行商を終え自宅に戻った武智さん。今年5月に妻のマキ子さんを亡くし、いまはひとりぐらしを送っています。
武智さん:
「だれも助けてくれる人いないんじゃけん、自分で全部やらないかん。料理も洗濯も支払いもみんなせないかん」
もうすぐ100歳。引退を考えたことはないんですか?
武智さん:
「悪いお客さんおいでん、やさしい。もうええお客さんぎりよ、友達みたいなもの。元気な間は続けていこうと思います。いつまでできるかはわかりませんけど」
待ってくれているお客さんの元へ。武智さんはこれからも魚を届けます。
再び松山市。ようやく出会えたナナさんこと、松本博文さん65歳。ナナさんの愛称は、娘の菜々美さんから名付けた「NANAタクシー」が由来とのこと。
その菜々美さんが、つい2週間ほど前に長男を出産。松本さん、65歳で正真正銘のおじいちゃんになりました。で、気になる特技というのが…
ナナさん:
「自分で操作してあげないと技とかもできない」
記者:
「技!?」
ナナさん:
「面白い乗り物ですよ。来週にでも見に来ます?僕の息抜きを見てください」
後日、取材班が待ち合わせの場所に伺うと…若者顔負けのファッションに身を包んだ、松本さんが!すると…
松本さん:
「BMXです」
なんと東京オリンピックで正式種目に加わったBMXを乗りこなす、スーパーおじいちゃんだったんです!
「なんでも面白いと思ったらやってみる方なのでとりあえずやってみました。楽しいです!」
55歳から壁や段差などを使ってトリックを生み出す「ストリート」に取り組んでいる松本さん。いまでも週に3回ほどの練習を欠かさないということ。
「小さな技ができても楽しいですし、それからだんだん大きな技に繋がっていく。ひとつひとつ技ができるたびに喜びが大きいですね」
いくつになっても挑戦を続ける松本さんに、娘の菜々美さんは…
菜々美さん:
「どんなことでも楽しむことを教えてくれたお父さんです」
「体は元気でも年はとっているはずなので、無理はせずにいろいろなことにチャレンジし続けてほしい」
松本さん:
「ありがとう」
松本さん:
「『65歳がやっちゃだめ』ということはなく、体力のある人は面白いと思えば何にでも挑戦してほしい。いつまででも(BMXに)乗っている若々しいおじいちゃんでありたいと思う。おじいちゃんと呼ばせない…おじいちゃんでいたい」