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移転後初の一般公開は大盛況!高校生がつくる「長高水族館」リニューアルオープンまでの舞台ウラ

2024年4月24日 18:30
移転後初の一般公開は大盛況!高校生がつくる「長高水族館」リニューアルオープンまでの舞台ウラ

先週土曜日、長浜高校水族館部が運営する「長高水族館」がリニューアルオープンしました。この春、40人を超える新入部員が加わり、ますますパワーアップしている水族館部。移転の裏側を追いました。

大洲市の愛媛県立長浜高校、通称「長高」。伊予灘を臨むこの学校には、1999年の創設以来、多くの人たちを魅了し続けてきた「長高水族館」があります。

すべて水族館部が運営する、全国でも珍しい、高校の中の水族館。この春、過去最多の部員数で創部以来、最大のミッションに挑みました。みんなで作り上げた新しい長高水族館、リニューアルオープンまでの物語です。

校内でおよそ150種類2000匹の生き物を展示。四半世紀にわたって愛されてきた長高水族館。施設の老朽化などを理由に、学校のすぐそば大洲市の保健センターへ移転することになりました。

保健センターは、元々、町のシンボルだった、町営の長浜水族館があった場所です。

まだ暑さが残る去年9月。水族館部のメンバーは、移転先となる保健センターを訪れていました。

石丸夏実副部長:
「お客さんが来た時に入口で待ち合わせしてたり、誰か待ってたりとかで結構使ったりすることない?」
田中日菜副部長:
「イスがあったほうが良い気がする」

西岡春陽部長:
「ここはクラゲ水槽を置こうかなと思ってるんですけど、置いちゃうと、1人通れるか通れないかくらいで、結構ぎゅうぎゅう気味なので…」

様々な課題をあぶりだし練った移転計画。先月、本格的な作業が始まりました。

部員:
「“水温合わせ”しています。水温が一気に変わっちゃうと魚たちが死んじゃったりするので」

この日は、長高水族館の人気者、カクレクマノミたちの引っ越し。

部員:「あ、やばいやばいやばい!ウツボ出ちゃった…」

またもや脱走!

部員:「結構ね、粘液があるけんウツボは」

新しい水族館の目玉は幅3mの“巨大水槽”

そして保健センターには…新しい水族館の目玉、幅3mに及ぶ巨大な水槽が到着しました!

部員たち:
「でか!」「(水槽が)できちゃったんだよ!」「実感なさすぎ!」

興奮を隠しきれない生徒たち。お客さんを出迎えるロビーに無事、設置完了です!

メインの展示室には、たてよこ1m20cmの水槽が!

部員たち:
「やばいっすね!」
「ここにでっかいのが来るってわかってたんですけど、こんなサイズと思ってなくて想像以上で、すごい今夢みたいでワクワクしています」

この春43人が入部!総勢95人の部員たちで追い込み作業

オープン1週間前。この春、水族館部に入部した43人の新メンバーも加わった総勢95人の大所帯で、リニューアルに向けて追い込みです。

集めた材料を使っての水槽のレイアウトも、部員たちで手掛けます。3学年が力を合わせて作業を進め、玄関の巨大水槽に…「竜宮城」と名付けたメインの展示室など…みんながこだわり抜いた、新しい長高水族館が完成しました。あとは、お客さんを迎え入れるだけです。

いよいよ公開日当日!大勢のお客さんで賑わい

公開日当日。開館前からたくさんのお客さんが詰めかけました。

Q.直前ですけど今どんな気持ちですか?
西岡部長: 
「直前になって緊張が…バクバクな感じが…」

そしていよいよ…
部員たち:「いらっしゃいませ。本日はお越しいただき誠にありがとうございます」

長高水族館、リニューアルオープンです!直後からこの賑わい。

男の子:「あれ見て!きれー!」
親子:「エビみたいな形のがおるやんか」
親子:「あっ、おった!」

子どもたち、大興奮!部員は、生き物愛たっぷりの接客でお客さんをおもてなしします。

大西さん:
「実はこのサザナミフグちゃん、筋肉にも、もちろん内臓にも、そして皮にも毒を持っているちょっと危ないフグです」

石丸副部長:
「見える?ここのいるの、タコつぼの中に」
お母さん:
「これ環境変わって、しばらくタコってどんな様子やったんですか?」
石丸副部長:
「最初は、やっぱり色んなところに落ち着きがない感じで 向こうとか行って冒険してたんですけど、やっぱりタコつぼが好きみたいで」

公開日に駆けつけた水族館部伝説の!?OBたち

こちらは、水族館部OBの2人。いまでは長高水族館の名物となったハマチショーを6年前にスタートさせた冨永さん!そして、同じ年、水族館部での研究をもとに、JELLYS GUARDというクラゲ予防クリームを開発した重松さんです。

中西くん:
「えー!トミーさんっていうハマチショー作り上げた方。伝説、いや、名前だけしか聞いてなかったんで」
「サインお願いします!ジェリーズガード!伝説ばっかり来てる!」

冨永隼人さん(トミー):
「元々あった長浜水族館のところに戻ったっていうのが感動ですね。色々綺麗になって、自分もここでやりたかったっていう感じがすごいです」

先輩、地元の方々…これまで関わってきたみんなの思いを繋いで完成した、新生・長高水族館。

男の子:「楽しかった!」

女性:「説明しっかりしてくださったんで、びっくりしましたね」

男の子:「楽しい!」
お父さん:「明るくて、光も綺麗になってる感じがしますね」

4時間に渡る移転後初の一般公開は、笑顔に溢れていました。

大西さん:
「めっちゃ興奮してますね。設備がすごく整ってますしライトとかがすごい綺麗で今までとは本当に生まれ変わった水族館って感じ」
石丸副部長:
「進化した水槽を見ていただいて、 お~っていう反応もめちゃめちゃ見られたので、すごくやりがいを感じることが できました」

長高水族館、月一回・第3土曜日に一般公開するスタイルは変わりません。次の公開日は来月18日で、一週間前から来場予約を受け付けます。 

西岡部長:
「やっと終わったというか、やりきった感がすごいあって。長浜をアピールするための、ひとつの大きな場所だと思っているので、この長高水族館をもっと全国的に知られるような場所にしていけたらなと思います」