北海道で37年ぶりの国立公園 陸上部分では国内最大の広さ「日高山脈襟裳十勝国立公園」
北海道では37年ぶりとなる国立公園の誕生です。
環境省は、日高山脈の一帯と襟裳岬などの地域を「日高山脈襟裳十勝国立公園」に指定しました。
陸上部分では国内最大の広さとなります。
日高の新ひだか町にある土産物売り場です。
お祝いのシールを1枚ずつ丁寧に商品に貼っていました。
店の中にもお祝いの紙を貼っていきます。
環境省から国立公園に指定されたのは「日高山脈襟裳十勝国立公園」です。
道内にはこれまで6つの国立公園がありましたが、「日高山脈襟裳国定公園」が国立公園に格上げとなりました。
国立公園の指定は全国で35か所目で、道内では1987年に指定された「釧路湿原」以来7か所目となりました。
浦河町や帯広市など13の市町村にまたがり、日高山脈の一帯のほか、襟裳岬などが含まれます。
陸上部分の面積はおよそ24万5000ヘクタール。
国内最大の国立公園となります。
この地域はこれまで「日高山脈襟裳国定公園」で、自然保護などを目的に国立公園への指定を目指していました。
(えりも町 大西正紀町長)「日高山脈・アポイ岳の自然を守りながら観光につなげていきたい。十勝と一緒に、北海道の観光も含めて頑張っていきたい」
さらには、十勝側でも帯広市役所では垂れ幕が取りつけられ「国立公園化」をお祝いしました。
(帯広市 米沢則寿市長)「いろんなご意見を頂いて、この国立公園の日高山脈に対しての思いをいろいろと聞かせていただいたところですが、我々十勝側の人間にしてみると、本当に十勝が入ったということ、非常に喜んでいただける声をいっぱいいただいている」
一方で、「十勝」の名前が入ることに反対していた人もー
日高側の町議会のグループです。
これまでの名前が親しまれていることから、「十勝」を加えるべきでないと難色を示していました。
(日高町村議会 議長会 神保一哉会長)「決まったというそのことについては、当然我々もそう思うし、評価するつもりでいる。ただ経緯を考えると、名称の問題は非常に残念な思いでいまだにいます」
国立公園化で、公園の管理者が都道府県から国に変わります。
国が道や地元の自治体と連携することで、海外からの多くの観光客が見込まれる中、観光客を受け入れる体制や、多言語の案内板の設置などが課題となっています。
新たに誕生した国立公園で、北海道観光のさらなる活性化に大きな期待が高まります。