北海道八雲町 木彫りグマ発祥100周年をお祝い “そっくりモナカ”も登場しマチを盛り上げ
北海道八雲町で“クマの木彫り”が発祥してから3月26日で100年です。
工芸品として人気のクマの木彫りですが、関連商品が開発されるなど、マチをあげて100周年を盛り上げています。
こまかな毛並みまで再現された“木彫りグマ”のモナカです!
しかし、中に詰まっているのは…小豆のあんこではなさそうです。
モナカを作ったのは道南・八雲町の菓子店です。
ちょうどこの日は試作品づくりの真っ最中でした。
ふんだんに使っているのは、クマも好物だという「クルミ」です。
そこに八雲産の牛乳やバターやはちみつなどを合わせ、10分以上香ばしく煮詰めたら完成です。
(東海林記者)「ほどよい甘さとともにクルミの感触、それから風味がしっかりと感じられておいしいです」
この店がことしになって木彫りグマのモナカを開発したのにはワケがありました。
(八雲くら屋菓子舗 二代目 倉地勝美さん)「町外の方が八雲町は木彫りの発祥の地だよねと来てくれたときに、そうですよ。ようこそと言えるマチになれれば、そういう取り組みになればいいなと思っています」
じつは、八雲町は木彫りグマ発祥の地とされていて、3月26日で100周年を迎えました。
当時、八雲町で農場を運営していた徳川家の当主が、スイスから木彫りグマを持ち帰ってきたことがはじまりだったといいます。
(八雲町木彫り熊資料館 木彫り熊資料館学芸員 大谷茂之さん)「(当主が)これは八雲でもできる!と思って買って持って帰ってきて農民に勧めたのがはじまりになります」
その後、冬の収入源として農家の間で木彫りグマづくりが盛んになりました。
町内で開かれた品評会で初めて出品されたのが、100年前のきょうだったのです。
(八雲町 土井寿彦教育長)「いよいよ木彫り発祥の100周年がまいりました」
八雲町では100周年をマチをあげて盛り上げようと、町民に商品開発やイベントへの協力を呼びかけました。
そこには菓子店店主の姿も。
(八雲くら屋菓子舗 二代目 倉地勝美さん)「うちだけじゃなくて広く木彫りグマを紹介できるようにやっていきたい」
先週、函館空港で八雲町フェアが開かれました。
木彫りグマのモナカも飛ぶように売れていました。
(客)「かわいいと思います、本当。なんか食べるのかわいそうだけどね」
(客)「(木彫りグマが)八雲発祥と初めて知ったので、イベントもあるらしいので日程が合えば行ってみたいなと思いました」
(八雲くら屋菓子舗 二代目 倉地勝美さん)「八雲町の木彫り熊というイメージをみなさんに知ってもらえればと思います。ことしは特別な1年になると思います」
木彫りグマの発祥から100年。
八雲町では今後もイベントを企画し、マチの活性化につなげたいと話しています。