「議会のことをよく知らない」という声も 大分市議選 市民の政治参加が課題 投票率は減少続く
2月16日に投票と開票が行われる大分市議会議員選挙についてです。
今回の選挙では44の定数に対して現職34、元職2、新人18のあわせて54人が立候補しています。
党派別では、無所属が最も多く19人そして自民党が13人、公明党が6人などと続きます。
県都である大分市の未来を決める重要な選挙。市民の政治参加や政策課題について13日と14日の2日間にわたってお伝えします。
今回は投票率など市民の政治参加の問題についてお伝えします。
そもそも大分市民は市議会にどんなことを期待しているのか。街頭で聞きました。
◆50代女性
「いまの不景気不況をどうか改善してもらいたい。物価が高くなっているので」
◆30代女性
「若い人がいい。若い考えの方が変わってくれそうな気がしますけどね」
◆60代男性
「みんな、東京とかあっちの方に行ってしまうので若い人が働けるような場所を作ってもらえるといい」
一方こんな声も。
◆高校3年生(3人)
「自分は(投票に)行きます」
「自分はあまり共感できる人がいなかったので行かない」
「市について話し合っているのはわかるがあんまり具体的にはわからない」
このほか「議会のことをよく知らない」という声もありました。
大分市議選の投票率を見てみると1981年の選挙以降、減少が続いていて前回は過去最低の46.18%でした。
半数以上の有権者が選挙権を行使していないということになります。
地方自治の専門家は‥
◆北九州市立大学法学部 黒石啓太准教授
「予算の議決や条例の制定改廃という場面で住民の多様な民意を自治体の意思決定に反映させていくということが期待されているというのが議会の位置づけ。(市議会は)国会とか県議会に比べると住民に最も身近な議会であるはずだが、なかなか個々の議員の顔が見えにくいのが現状」
こうした中、選挙への関心を高めてほしいと活動する団体も。
◆おおいたの政治についてしんけん考える有志の会品川瑶子さん
「子育て中の方や若い人たちの間で政治の話題がタブー視されてるような雰囲気を感じていまして。気軽な感じで政治の話もシェアできる雰囲気を広げていきたいなと思ってスタートしました」
品川さんたち有志の会は今回の市議選にあわせて候補者に政策などに関するアンケートを実施し、結果をSNSで公開しています。
専門家は大分市の投票率を踏まえて1票の重みについてこのように指摘します。
◆黒石准教授
「(前回)は半分以上の人は投票に行っていないということですから半分以上まだ票は浮いている。この人たちが投票に行くということであれば、大きく議会の構成、選挙の結果も変わる」
大分市民の声の代弁者でもある市議会議員を決める選挙の投票と開票は2月16日です。
次回は大分市の政策課題についてお伝えします。
TOSでは16日の夜、開票速報をユーチューブの公式チャンネルで配信する予定です。