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豪快な投げ技で全国の頂点目指す 岩手県のレスリングの強豪校・盛岡工業高校キャプテンに注目

2024年3月25日 20:05
豪快な投げ技で全国の頂点目指す 岩手県のレスリングの強豪校・盛岡工業高校キャプテンに注目

 特集は、レスリングの強豪、盛岡工業高校でキャプテンをつとめる伊藤 慎人さんです。豪快な投げ技を武器に目指す全国の頂点です。

 投げ技。そしてタックル。多彩な技が交差するレスリング。世界最古の格闘技とも言われるオリンピック正式種目です。

 岩手県内の強豪、盛岡工業高校レスリング部。2月に行われた東北選抜大会では、団体戦3位。個人戦では5人の選手が表彰台に上がりました。中でも、圧倒的な強さを見せたのがキャプテンの伊藤 慎人さん。

 伊藤慎人さん
「負けず嫌いなんで、負けたくないって気持ちでやっていますね。勝ちたいというよりかは、負けたくないって気持ちが強いですね」

 伊藤さんはフリースタイル71kg級に出場し、全試合を無失点で抑え優勝を勝ち取りました。

 伊藤さんが得意とするのは、この豪快な投げ技。その「強さ」にはある秘密が…。

 伊藤慎人さん
「(中学時代は)柔道をやっていて(友達に)誘われて、盛工にレスリングをやりに来てみて、タックルとか足掴んだりとか柔道ではできない技ができて、めっちゃ楽しくて・・・。柔道からレスリングに転向しようかなと思って、来ました」

 小学1年生の時に柔道を始めた伊藤さんですが、その後、メキメキと頭角を表し、中学時代には県で3位という成績を収めました。

 村上英二監督
「もともと柔道をやっていたということもあって、組んでからの展開、相手の力を使った投げ、崩しが伊藤選手の強みですね」

 柔道で培った「組み技」の感覚が、レスリングに生かされています。一番の得意技は「がぶり返し」。相手の頭を自分の脇の下に引き込み投げるように回転させる大技です。

 伊藤慎人さん
「自分が差して、相手が距離近いのが嫌で、離れた時に落として、ここでがぶります。相手の顎を極める感じで、極めたらここで返す。相手がタックルに来た時に、ここでがぶることもあって、ここからの点数も多いですね」

 もちろんパワーも並みではありません。およそ5メートルのロープを腕だけで何度も登っていきます。

 伊藤慎人さん
「相手を引き付ける力をつけるために、登っています。足使わないと超きつくて、(腕だけで登るのは)5本くらいしかできない」

 高校からレスリングを始め、2024年で3年目。今やキャプテンとしてチームをまとめる伊藤さんに監督も大きな期待をよせています。

 村上英二監督
「3年生が引退して、2年生が主体のチームになって、伊藤選手はキャプテンという立場になるので、自分だけじゃなくて、チーム全体を見て、練習するという。そういった意識から、段々、自分のレスリングが分かってきて、自分の実力を出せるようになってきたんじゃないかなと思います。」

 全国大会へ向け調整も最終段階へ。

 伊藤慎人さん
「自分の投げを活かせるか、そこは少し不安ですけど、(今まで)全国大会で成績を残すことを意識してきたので、(目標は)優勝です。優勝することを目標に練習しています」

 27日に開幕する全国大会。磨き上げた「投げ技」で頂点を目指します。