山形地方裁判所で司法修習をしていた男性が、手書きでの書類作成で腕のしびれが悪化したなどとして、国に対し慰謝料などの支払いを求めた訴訟で、控訴審の第1回口頭弁論が3日、仙台高等裁判所で開かれました。

この裁判はおととし（2022年）、山形地方裁判所に司法修習生として配属された男性が指導担当の職員からの指示で手書きで書類を作成させられ、腕のしびれが悪化したなどとして国を相手取り、慰謝料や治療費など合わせて140万円余りの支払いを求めているものです。
一審の山形地方裁判所は、男性が手書きで作成した書類の量は体に過度な負担がかかるものではなかったなどとして男性の訴えを退けました。原告の男性はこの判決を不服としてことし2月に控訴していました。
仙台高裁で3日、控訴審の第1回口頭弁論が開かれ、原告の男性はオンラインによるリモートで、被告の国側は、仙台法務局の職員が出廷しました。
男性は「手書きの指示は不合理で、腕のしびれも手書きとの因果関係がある」などとあらためて主張し、一審判決の取り消しと慰謝料と治療費などの支払いを求めました。
一方、国側は「一審の判決が相当」だとして控訴を棄却するよう求めました。
裁判はこの日で審理が終わり、判決は10月2日に言い渡されます。