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祖父・祖母も涙の初優勝 琴桜の偉業に感激 父・佐渡ヶ嶽親方の出身地 山形県内のスーパーでセールも

2024年11月25日 18:01
祖父・祖母も涙の初優勝 琴桜の偉業に感激 父・佐渡ヶ嶽親方の出身地 山形県内のスーパーでセールも

尾花沢市出身の佐渡ヶ嶽親方を父に持つ大関・琴桜が24日、大相撲九州場所の千秋楽で初優勝しました。山形県関係力士の優勝は57年ぶりの快挙です。県内のスーパーでは初優勝を祝うセールも行われ、多くの客でもぎわいを見せています。

大相撲九州場所の千秋楽。琴桜は結びの一番で1敗同士で並んでいた大関・豊昇龍と直接対決しました。大関同士の相星決戦は21年ぶりです。
佐渡ヶ嶽親方の両親で、琴桜の祖父母にあたる今野芳夫さん(88)ととき子さん(86)は、尾花沢市内の自宅で大一番を見守りました。

取り組み前の芳夫さん「今場所は琴桜の顔つきが厳しい。緊張しますよ、胸ドキドキだもん」とき子さん「ごはんも緊張で喉を通らないようになってきました」

一方、社長が後援会長を務めるスーパーマーケット「おーばん南尾花沢店」でも買い物客が店内に設置されたモニターに視線を注いでいました。

市民「親方の地元で応援しているのでぜひ優勝してほしい」

多くの県民が固唾をのんで見守りました。

祖父母「汗出ますよ、汗!手に汗が…もう…」「がんばれよ…」

結びの一番を制するのはー。

見守る祖母「押せ押せ押せ!」

琴桜がはたき込みで勝利。14勝1敗で悲願の初優勝を果たしました。孫の活躍を見守っていた祖父母はー。

祖父「おお!(拍手)勝った!勝ってくれた!」
祖母「涙出ちゃった・・・赤ちゃんの時から見ているから…よくここまで、親を超えて、頑張ってくれてありがとう…」

1997年、当時・琴ノ若だった佐渡ヶ嶽親方の長男として生まれた琴桜。

父・琴ノ若(当時)「できれば本人がやりたいといえばやってもらいたいし、できれば俺を抜いてもらいたいですね」

幼い頃から父の指導を受けながら相撲の道を歩み、2015年に角界入り。そしてことし1月、父の最高位「関脇」を超えて、「大関」に昇進しました。

琴桜(当時琴ノ若)「この大関という地位は師匠を超えるための目標の地位だった。横綱という地位が見えてきたこともあるので今度は優勝と横綱昇進を報告できるよう精進していく」

そして、24日、ついにつかみ取った初優勝。

琴桜の祖母・今野とき子さん「プレッシャーの中、よく我慢して優勝でき、じいちゃんもばあちゃんも大変うれしく思っている」

琴桜の祖父・今野芳夫さん「初優勝は最高にうれしい。こんな幸せはねぇ。家内と一緒に長生きして活躍をずっと見ていく。来場所もまた頑張って横綱になってもらいたい」

おーばん店内「ばんざーいばんざーい」

県関係力士の優勝は現在の鶴岡市出身の横綱・柏戸以来で、57年ぶりです。大一番を見守った市民はー。

市民「おめでとうございます!待っていました、この時を!よかったです!」
子どもたち「ことざくらおめでとう!」
市民「これからもますます尾花沢市民は応援していますので頑張ってほしいです!」

一夜明け、おーばんでは初優勝を祝うセールを県内の全店舗で開催。山形嶋店ではー。

山川麻衣子アナウンサー「開店5分前となりました。見てください、入り口の前にはこれだけ多くの人が列を作っています。中々見ない光景です!」

セールでは金券や酒・たばこ・雑誌などを除いたほとんどの商品が15%引に。

山川アナ「オープンしてまだ5分しか経っていないんですがお肉コーナーには品切れの物もあります」「パックごはんやのり、乾物など、日持ちするものがだいぶ売れています」

レジには買い物かごいっぱいに商品を入れた客の長蛇の列ができていました。

買い物客の男性「肉とかいろいろある。入りきれなくてかご以外に袋にも入れている。15%引だから朝早くから並んだ。きのう琴桜が勝ったから手を叩いて喜んだ、あしたは15%引きだって!」
買い物客・女性(全部でいくつ買いました?)「トイレットペーパー7つですけど、もう一ついこうか悩んでいます笑ありがたいです、なんでも今高いので」
おーばん山形嶋店・二藤部政樹店長「相撲は1場所15日あるということで、それにちなんで15%引にした。きょうはもう…”開店”したかのような大にぎわい。従業員一同応援していた。きのうはお客も盛り上がっていたので私どももうれしく思っている」

琴桜のことしの6場所での通算成績は66勝で、初の年間最多勝力士となりました。一夜明けて開いた会見の中で、琴桜は今の心境を明かしました。

琴桜「山形も鳥取もたくさんの方々に声をかけていただいて、本当に恵まれていると思うし、地元以外でも応援していただけるのは本当にありがたい。1つ優勝を届けられてよかったと思う」

横綱昇進への意気込みを問われるとー。

琴桜「この世界に入った以上、先代に追いつくことが目標だったし、そこに手が掛けられる状態を自分で作ることができた。自分で悔いが残らないように、常に最後までしっかりやっていくつもりですし、早く追いつきたい気持ちでやっていきたい」

角界入りから9年でつかみ取った初優勝。琴桜は来年1月の初場所で綱取りに挑みます。

最終更新日:2024年11月25日 18:01