【道路陥没】運転手の救出活動に新たな課題 コンクリート管が崩落する危険性 節水への協力要請続く
埼玉県八潮市で道路が陥没した事故から5日で9日目です。 現場ではトラック運転手の捜索を阻む新たな課題も浮上しているようです。(取材・報告=三浦隆志 記者)
(三浦記者)
現場から200メートルほど離れた場所からお伝えします。明かりが灯されて、3台ほどの重機が懸命の作業を続けています。一番右側の重機の下では火花が散っているような感じも見えますので、何か作業が行われているのかもしれません。そして画面の左側の方に行きますと、明かりが灯っています。その明かりの下あたりに、きょうの動きでいうと、かなり土嚢が運び込まれたなという印象があります。明日以降に向けて、何らか動きがあるのかもしれません。
ただ現在も、74歳の運転手の安否がわかっていない状況です。その中で、新たな課題が出てきました。こちらは現場の穴の映像なんですが、アスファルトのすぐ下に管があると思うんですけれども、管の部分が崩落する可能性があるということなんです。その可能性がありますと、作業する方はもちろんですけれども、専門家の方ももちろん入れませんので、74歳の方を救い出すというのには、かなりまだ時間がかかるということなんです。
穴の部分には、下水や地下水がどんどん出てきてるんじゃないかということがあり、埼玉県の方でも少し強いお願い、午後2時から午後5時までは水を使わないようにしてください、というお願いをしました。ただ、水を制御できているかというのは微妙です。これまでの動きまとめました。
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5日も難航する救助活動。穴の中であふれ続ける水は、無情にも救助を阻んでいます。
4日午後2時から午後5時までの間に、県内12の市と町、約120万人に強く呼びかけられた水の使用自粛。4日に取材した八潮市内のラーメン店でも…。
麺場田所商店 八潮店の村上英之さん
「午後2時から午後5時まで、洗い物はやらないでためている」
この節水要請の成果について、4日夜、県の対策会議では…。
下水道事業管理者
「(午後)2時から4時までの間は、水位低下に成功したんですが、ドローンについては、流速が早かった。それで流れに負けて、目的にところに到達できなかった」
4日は予定ほど水位が減らず、実施できなかった水中ドローンによる調査。
記者
「下水管の調査のため、水中ドローンが下水管の中で入っていきます」
5日も再び、下水道管内部にドローンが投入されました。
穴の水位を減らすために、県は引き続き周辺地域に、洗濯や風呂の回数を減らすよう呼びかけています。
5日、近隣住民は…。
「洗濯を控えたり」
「お湯を張らずにシャワーのみ。子どもがいるので、銭湯に行ったりして。東京の足立区で、八潮市民向けに入館料半額とかにしているので、利用している」
三浦記者
「今年一番といわれる寒波の中で懸命に救出活動が行われています。明らかに土のうの数が増えてきた印象です」
見通しが立たない捜索の行方。新たなコンクリ―ト管の崩落も危険視される中、緊張が続く事故現場から最新情報をお伝えします。
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(中谷しのぶキャスター)
周辺にお住まいの方は、節水の日々が続きますね。
(三浦記者)
そうですね。私が話を伺った中では、お風呂をやめるとか、そういう話もありましたが、中には食事の時にご飯を一度炊いて、それを3日間使うために冷凍して使ってますというような話をされる方もいました。
きょう、関東地方もかなりの寒波が来ているんですが、寒い中で何とか早く救出してあげたいということで、皆さんの切実な思いを聞くことができました。
(中谷キャスター)
救出活動の方はどうなっていますか?
(三浦記者)
やはり、中に崩落しそうな管が見えたと。これを何とかしない限り、動かせないんだということなんですね。それを撤去できるかどうかにかかっていると思います。