【速報】再選の斎藤知事が市町村長と懇話会「何より大事なのは市町と県の連携」22市長は対立候補応援 “机バンバン”相生市長は待ち構えて謝罪する姿も
17日の兵庫県知事選挙で再選を果たした斎藤元彦知事が、26日午後、兵庫県公館で県下の市町村の首長との懇話会に臨み、「文書問題で県民や市長、町長に不安や心配をおかけしたことは大変申し訳ないと思います」と謝罪した上で、「県民の大きな期待、よりよい県政をやってほしいという負託をいただき、これから何より大事なのは市民・町民に行政サービスをいただいている県内の市や町と県が連携することが大事だと思っている」と出席した市長らに訴えました。
■市長から「混乱や停滞続くと心配」SNS誹謗中傷に「民主主義壊れるのでは」
懇話会で、市長会の会長を務める酒井隆明・丹波篠山市長は「知事は斎藤さんがふさわしいという民意は尊重しなければいけない。ただし、百条委員会や第三者委員会の審議は続き、混乱や停滞が続くのではと大変心配している。私たち市や町の多くは兵庫県との連携がなくては課題が解決できない、様々な問題をもっている。ぜひとも県政が前に進むよう最善の努力を尽くしていただくようお願いする」と求めました。
酒井市長はさらに、「今回の選挙では事実と違うことが流布されたり、人権やプライバシーにかかわることも見受けられた。県議が誹謗中傷を受けて議員辞職した。こんな話は聞いたことがない。このままでは自由に発言し、結論を決めていく民主主義が壊れるのではないかと心配している」と述べました。
これに対し、斎藤知事は「百条委員会や第三者委員会の審議には丁寧に対応していく。一方で、県民の期待はよりよい施策をすること。これまで以上に連携して課題を解決したい」と語りました。
■会見で“机バンバン”相生市長は冒頭で待ち構えて「大変ご迷惑をおかけしました」直接謝罪
元幹部職員が告発した文書問題をめぐり、県議会の全会一致での不信任決議を受けて失職した斎藤知事は、ネット上で支援を輪を広げ、政党などの支援を受けずに再選を果たしました。
一方で、県下22の市長は選挙戦の終盤になって、対立候補の稲村和美氏への支援を表明する異例の展開をたどっていました。
稲村氏の支持を表明した相生市の谷口芳紀市長は、14日の会見で机を叩きながら「悪い奴を兵庫県から追い出して新しい風を入れる」などと発言してSNSで批判を浴び、選挙後の22日に謝罪していました。
懇話会が始まる前に先に入室した谷口市長は、出席者に市長らを待ち構える形で他の市長らに頭を下げ、斎藤知事にも「大変ご迷惑をおかけしました」と直接お詫びの言葉をかける様子もみられました。
約1時間半にわたる意見交換が終わった後、斎藤知事は報道陣に対し、「県下の首長もいい施策をしてほしいという期待があった。その意味で、再スタート切れたことは大変よかった」と語りました。