×

高木美帆「友達からもらったメッセージが自分の勇気に」news zeroの取材で明かす

2022年2月18日 0:00
高木美帆「友達からもらったメッセージが自分の勇気に」news zeroの取材で明かす
news zeroの取材に応じた高木美帆選手 (17日放送)
北京五輪スピードスケート、女子1000mで見事金メダルを獲得した高木美帆選手(27)が17日、日本テレビ「news zero」の取材に応じました。

高木選手は、今大会4つめのメダルを獲得し、平昌五輪と合わせて7つのメダルを手にしました。夏季大会も合わせて、日本女子の最多メダル獲得記録を更新。

前回の平昌五輪では、女子団体パシュートにおいて金メダルを獲得していますが、個人種目では自身初の金メダル、ついに悲願を達成させました。

◇以下、zero取材の内容

――今首にかけている3つの銀メダル、本当にすごいことだと思いますけれども、改めて、ついに個人で金メダルを獲得した今のお気持ち、いかがでしょうか?

「本当に、金メダルを取れたってことはうれしいことではありました。特に、最後の種目で、自分のこん身のレース、今考えても『これ以上できないだろうな』ってレースができたことがうれしかったなっていうふうに思います。決めたいところは決められたんじゃないかなって思います」

――1000mの競技、試合前、ゾーンに入っている、集中しているように見えたのですが?

「試合前はけっこう、『自分の体力の部分もギリギリ』のところもあった。自分がすべきことというか、スタートを決めるっていうことと、あとはもう行くだけっていう思いで、集中を高めていたところはあります」

――(出場した)5種目についてですが、3000mから始まった今大会、どのようなことを考えながら2週間過ごしていました?

「最初の2種目では、自分の中でも『納得のいくところまで持って行くことができなかったな』っていう思いもあった。(最初のレースの頃は)調子を戻すのにいっぱいいっぱいで、どうやったらいいんだろうっていうことをすごく考えていた。少しずつ調子も上がってきた感覚もあって、なんかその中で、少し周りを見渡す余裕であったりとか、肩の力を抜けるような時間ができたりとかしていく中で、自分が滑りたい、やりたい滑りっていうのを少しずつできるようになってきたのかなって思っています」

――500mレース直後のガッツポーズが印象的でした。あのあたりで何かつかみ始めている感じですか?

「そうですね、あの500mの1本っていうのはけっこう大きかったなって自分の中では思っていて。長い距離だとどうしても頭の中で考えて滑ってしまうことも多いんですけど、500mは本当に、『何も考えずに行くだけ』なので。その刺激というか、体の切れっていうのがその後につながってきたのかなっていうふうに思っています」

――それぞれの種目がそれぞれに影響し合うような、たとえば500mでの結果が金メダルにつながっている感覚でしょうか?

「本当に1000mっていうのは、500mの結果があったからこそ、自信を持てた。この7レース目の中でも、『大丈夫、いける』っていうふうに思えたところもあった。最初1500mが終わった段階ではパシュートのことや、そのあとの1000mのことを考えると、500mに本気でちゃんと挑めるのかっていうふうに考えたこともあった。逃げずに挑戦してよかったなと今は思ってます」

――ヨハン・デビットコーチや姉の菜那さんだったり、ほかのチームメートから声をかけられて、気が楽になったということは?

「ヨハンコーチからは、『肩の力を抜いて滑れ』って言われていた。最終的には肩の力が入っているような滑りになっていて、改善点みたいなところを自分の中で見つけることができたけれども、そういう言葉だったり、『もっとこの状況を楽しんでこい』っていう言葉は、ずっともらっていましたね。気が楽になる言葉っていうのは、そんなに今ぱっと思い浮かぶことっていうのはそんなに多くないですけど、けさ、日本にいる友達からメッセージをもらって、それを見たときに『自分がスタートラインに強い気持ちで立つ決心がついた』ところがあった。そのメッセージ集じゃないですけど、そういうものが最後自分の勇気につながったなっていうのは強く思っています」

――女子団体パシュートの直後、菜那さんの横に座る姿も印象的でしたが、あのときは妹としてなのか、仲間としてなのか、どういった思いで横に座られていたのでしょうか?

「本当にあのときは自分の中でもどう声をかけていいのかっていう判断というか、適切な言葉を見つけることができなくて。自分の中でもいろいろな思いがまだ整理をつけられない段階で。でも、そばには行かなきゃなって思ってというところですね。あんまり妹としてとか、チームメートとしてとかっていうところは考えてなかったです」