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映画賞レースを席巻 人生どん底主婦の覚醒描いた“エブエブ”の魅力【ゴールデングローブ賞注目作】

2023年1月9日 22:35
映画賞レースを席巻 人生どん底主婦の覚醒描いた“エブエブ”の魅力【ゴールデングローブ賞注目作】
映画賞レース席巻中“エブエブ” (c)2022 A24 Distribution, LLC. All Rights Reserved.
日本時間の1月11日に発表されるアメリカの映画賞『第80回 ゴールデングローブ賞』。授賞式を前に、作品賞をはじめ6部門にノミネートされるなど、いま映画の賞レースを席巻する注目作『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』(略称“エブエブ”)を紹介します。

『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』(3月3日公開 配給:ギャガ)の主人公は、破産寸前のコインランドリーを経営する主婦のエヴリン。頑固な父親に反抗期の娘、優しいだけで頼りにならない夫に悩まされ、人生どん底状態の彼女の前に“別の宇宙から来た”と名乗る夫が現れます。そして、驚がくの使命を言い渡されたエヴリンはマルチバース(並行世界)にジャンプ。“カンフーマスター”ばりの身体能力を手に入れ、強大な悪を倒すべく壮大な闘いに挑んでいきます。

■メインキャラクターを熱演するのは“アジア系の俳優”

作品の特徴の1つが、出演者たち。主人公・エヴリンを演じるのは、『クレイジー・リッチ!』やマーベル作品『シャン・チー/テン・リングスの伝説』に出演する俳優のミシェル・ヨーさん(60)。さらに、『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』や『グーニーズ』で子役として活躍したキー・ホイ・クァンさん(51)が夫役を務めるなど、“アジア系の俳優”たちがメインキャラクターを演じています。

■カオスな作品と思いきや…物語の核は“普通の家族の物語”

さらに、もう1つの特徴が“一風変わった物語”。作品を生み出したのは、ダニエル・クワンさんとダニエル・シャイナートさんの2人組ユニット・ダニエルズ監督です。物語を見てみると、SFやコメディー、アドベンチャーなど…1つの作品の中にあらゆる要素が含まれた“カオスな内容”にも思えますが、実はこの作品の核にあるのは“普通の家族の物語”。

監督は、“混とんの中で、家族に目を向けることの大切さを学ぶ母親”をこの作品で描いたといい、そのメッセージ性が多くの観客を魅了。全世界で興行収入1億ドル(約130億円)を突破するほどの人気となっています。

映画の賞レースが本格化する中、“エブエブ”はすでに【327ノミネート 141受賞(1月6日現在)】を達成。3月に行われる映画界最高の栄誉・アカデミー賞受賞への期待もかかります。

ゴールデングローブ賞では、

【作品賞(ミュージカル・コメディー部門)】
【主演女優賞(ミシェル・ヨー/ミュージカル・コメディー部門)】
【助演男優賞(キー・ホイ・クァン)】
【助演女優賞(ジェイミー・リー・カーティス)】
【監督賞(ダニエルズ)】
【脚本賞】

の6部門にノミネート。11日に開催される授賞式で“エブエブ”が何部門受賞するのか、注目されます。

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