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“値上げ”の秋 食料品、たばこに電気代も

2021年9月30日 19:33
“値上げ”の秋 食料品、たばこに電気代も

10月1日から小麦やマーガリンなどの食料品やたばこなどが順次、値上げされます。少しでも節約しようと買いだめに走る人がいる一方で、電気代も値上がりするとあって、飲食店では対応に追われています。

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都内のスーパー、店主にはある悩みがありました。

スーパーイズミ 五味衛社長
「大変ですね、それ本当に。ここに来ていろいろなものが高くなってますので」

10月1日からさまざまな食品の値上げがスタートするのです。

記者
「こちらのマーガリン、明日(10月1日)出荷分から値上げになるということです」

「雪印メグミルク」はマーガリンなど14品を値上げ。「明治」も9品を最大で30円値上げします。いずれも理由には、原料価格の高騰や、中国をはじめとした世界的な需要の増加などを挙げています。

また、現在、コーヒー豆の価格も世界的に高騰。その余波をうけ、「キーコーヒー」は10月1日から主力商品の「プレミアムステージ」などの価格を改定。店頭では150円ほどアップするとみています。

AGFもレギュラーコーヒー14品などの価格を引き上げます。

スーパーでは…

スーパーイズミ 五味衛社長
「すぐには値上げはしませんが、在庫が終わり次第、次の仕入れの値段によって徐々に上げる形になりますね」

メーカーによりますと、こうした値上げの背景には、ワクチン接種による世界的な経済活動の回復があるといいます。コーヒーの消費量が増えていて、産地の生産が追いつかないということです。

さらに…

スーパーイズミ 五味衛社長
「こちらの小麦粉ですね。全体的に上がるから、うちの方もどうやって売ろうかなと」

国内需要量のおよそ9割を輸入している小麦は、政府が一括で輸入し、メーカーなどに販売していますが、10月1日から2割ほど値上げされ、ここ10年で最も高い価格になります。

試算によれば食パン、うどんなどさまざまな食品の値上げに影響するとみられています。

これに困惑するのは、小麦粉を大量に使う天ぷら店です。

Q.小麦粉1日にどれくらい使われる?

天冨久 村口太朗店長
「だいたい20キロ。参っちゃうよなぁ」

1か月間では、今後、小麦粉代だけで4万円ほどの出費が加算してしまうといいます。そのため…

天冨久 村口太朗店長
「業者さんに頼んでストックしてもらってます。約1か月分」

小麦粉に加え、今後、値上げされる油なども買いだめ。

さらに…

Q.電気・ガスも値上げされる

天冨久 村口太朗店長
「カー!」

電気・ガス料金も値上げが発表されていて、標準家庭の場合、東京電力は9月比で140円アップし、東京ガスも104円アップ。いずれも原料価格が上昇したためだといいます。

また、たばこにも値上げの波が…

喫煙者
「正直しんどいですね。買いだめ10万円分くらいしようかなと思いながら今日まで来ちゃって」

たばこ各社が行う値上げです。

JR東日本クロスステーション・商品戦略部ドライ商品ユニット 石渡恵さん
「特に今回、セブンスターやマールボロといった定番商品は600円台に突入しますので、かなり大きな衝撃」

紙巻きたばこや加熱式たばこが10円から100円ほど値上がりし、中には600円台となる銘柄もあるといいます。

喫煙者
「これ以上(価格が)上がると、吸うのをやめてもいいかな」

10月1日から高くなるたばこ。先週1週間は、通常の3倍の売り上げがあったということです。