フレンチの鉄人・坂井宏行、涙ながらに陳建一さんを追悼「友人の一言では終わりたくない人」
坂井さんは1942年に鹿児島県に生まれ、17歳でフランス料理の世界に。陳さんとはテレビ番組『料理の鉄人』で共演していました。
陳さんの訃報を受けた時の心境について「陳さんとは長い付き合いだっただけに、自分にとっては青天の霹靂(へきれき)。“まさか! そんなことないだろ”っていう。昨日も何もする気になれなくて、そうそうと家に帰りました。やっぱり、帰っても思い出すことは陳さんのことばかりなんですよ。ずっと一緒だったので、番組に出る前から知ってますから、陳さんとの思い出は山ほどあるんですよ」と明かしました。
そして、陳さんとの1番の思い出を聞くと「やっぱり1番の思い出は、鉄人の収録の最終の日。今日で鉄人の番組が終わりだっていう日に、スタジオに入って“陳さん、今日は思いっきりやろうぜ。勝っても負けてもいいけど、思いっきりやろうぜ”って言って。それで戦って、僕が勝ったんですけど、その時にお互いハグをしたんですよ、“いやー、終わったー! 良かった”って。その時の思い出は今でも忘れられないね。勝ち負けがどうでもいいんだけど、6年半やってましたからね、あの番組。あれが終わって、今日で最後だっていう日は、2人で抱き合いましたよ」と振り返りました。
■陳さんの存在「単なる友人の一言では終わりたくない人」
さらに、陳さんの存在について「ライバルと言うと、ちょっとあれだけれども、友人よりはもっと深い。単なる友人の一言では終わりたくない人ですよね。ライバルという意識はないですけれども、番組で一番深い仲でしたから。やっぱり陳さんが負けると悔しいし、陳さんは優しいから、女性の挑戦者にはずっと負けてるんですよ。一緒にいる時間が多かったですから、本当に今回はショックでした」と涙ながら語りました。
最後に、坂井さんは「“やすらかに休んでください”って冥福を祈るしかないんですけど、天国でも多分ゴルフやってますね。僕とちょうど一回り違うからまさか陳さんが先にいっちゃうとはね、思ってもいなかったけども。今できることならば、もう一度顔を見たいという思いで、鉄人3人いて、まさか1番若い陳さんが先に天国にいっちゃうとは、ショックっていうか、言葉が出ない」と陳さんを追悼しました。