“カメ止め”上田監督 新作『みらいの婚活』が630万再生超え 描いたのは「諦めなくていい社会」
TikTokが開催するオリジナル縦型動画の優秀投稿を選出する企画『#ショートフィルム Supported by au』のアンバサダーを務める上田監督。自身もこのキャンペーン中に縦型短編を投稿することを発表しており、その1つとして公開されたのが『みらいの婚活』です。
■テーマは“進化した婚活” 女性が男性に障がいを告白し…
『みらいの婚活』は、“進化した婚活”がテーマ。婚活パーティーに出席している女性が、自身がかけているメガネを指でタッチします。すると、「医者」「慶応卒」といった相手の情報が即座にわかり、自分の希望に対するマッチ率が表示されます。
そんなテクノロジーが発達した未来の婚活パーティーで、一人の男性に声をかけられた女性。女性はその男性に、“自身に障がいがある”ことを伝えようとします。女性の情報を読み取った男性からは、予想していなかった反応が…。そのやりとりをきっかけに男性との会話は盛り上がり、物語は進んでいきます。
『みらいの婚活』は全3話で1話あたり1分20秒~2分程度。4月19日から3日間にわたり第1話から最終話まで公開されると、SNSを中心に話題に。現在までにTikTokで約630万回以上再生され、Xでも動画がポストされると7万件のいいね(4月28日時点)を記録しています。
自身の障がいと向き合いながら、男性と交流を深めていく女性。最終話まで見進めると、ネタばれ厳禁で人気を博した“カメ止め”の上田監督らしい、意外な結末も用意されています。SNSを見てみると、「感動」「ほっこりした」「めっちゃよかった」といった感想が並んでいました。
■上田慎一郎監督を取材 動画に込めた思い
日テレNEWSでは、上田監督に『みらいの婚活』について取材。文書で回答していただきました。
まず、“どんな思いでこの動画を作ったのか?”聞いてみると、「テクノロジーがつくる明るい未来を描きたいと思い、制作しました」と、動画制作の原点を教えてくれました。また、動画で描かれている“未来のテクノロジー”が、障がいがある人たちなどの「様々なバリアをなくし、多くの方が“なにも諦めなくていい社会”になることを願って創りました」と、作品に込めた思いを教えてくれました。
また、“見た人にどのように受け取ってほしいと思うか?”という質問には、「こんな未来ならいいかもしれないな。こんな未来をつくっていきたいな。そんな風に、未来に希望を持ってもらえると嬉しいです」とコメントしました。
■上田監督が考える“縦型動画の魅力”
精力的に縦型動画を制作し、発表している上田監督。去年発表した作品『レンタル部下』では、TikTokとカンヌ国際映画祭のコラボ企画で最高位のグランプリを受賞し、評価されました。
上田監督に“縦型動画ならではの魅力”について聞くと、「普段、映画やドラマを観る時間がない人にも隙間時間で観てもらえること。スマホ視聴が多いと思うのですが、手のひらの中で、近い距離感の中で観てもらうことにより、登場人物を身近に感じられることなどもあると思います」と、回答しました。