“カメ止め”上田慎一郎監督、カンヌで快挙 TikTok発ショートムービーでグランプリ受賞
『#TikTokShortFilm コンペティション』は2022年に初開催。TikTokを活用して制作されたショートフィルムを審査し、「グランプリ」「脚本賞」「編集賞」の3部門が選定されます。
■“コミュニケーション”描いた『レンタル部下』で頂点に
上田監督は2018年、冒頭から37分間“ワンカット”で撮影した『カメラを止めるな!』がヒット。その後も長編映画だけではなく、アニメ映画やTikTokの縦型短編動画などジャンルやフォーマットを問わず映画を制作し、アイデアが光る作品で多くの人を魅了しています。
今回、世界80の国と地域、約7万本の中から頂点に輝いたのは、『レンタル部下』という2分40秒の作品。お金をもらい“レンタル部下”として働く女性が、“上司”から叱責を受けるシーンからスタートします。上田監督は作品について「お金を払って自分が求めるコミュニケーションを一時的に得ること。それは本当の意味で心を満たすことになるのか。根本的な解決にならないのではないか。それらを問うてみたく、制作しました」と説明しています。
■携わったのはわずか6人、iPhone撮影でつかんだグランプリ
上田監督は表彰式で「多くの作品の中から選んでいただいて、本当にうれしく思っています」と喜びのコメント。「この作品はスタッフは2人、キャストは4人で、iPhoneだけで撮った作品。日本社会を描いているんですけど、世界中の人が共感できるコミュニケーション・人間関係の話にしたいと思っていたので、今回それが実ったようでとてもうれしい。これをきっかけに、再度多くの方に届くようになればいいなと思います。サンキュー!」と笑顔を見せながら、世界に作品をアピールしました。