中村七之助「ふがいないなという思いをしました」 父・勘三郎さんが亡くなってから自身が感じた使命
今回の会見では、2月大歌舞伎、3月名古屋平成中村座だけではなく、毎年中村屋一門が行う全国巡業公演も『十八世中村勘三郎十三回忌追善興行』として行われることが発表されました。
今回の追善興行について七之助さんは「1年を通してですね、父の十三回忌の追善興行を行えるということは息子として本当にうれしく思ってますし、身の引き締まる思いでございます」と思いを語りました。
■七之助「悔しい思い、さびしい思いというのが多々ありました」
会見では記者から、勘三郎さんが亡くなって“これが自分たちの使命だと気づいたこと”について聞かれると、七之助さんは「父が生きていたときは、父の気持ちだったり、することを、考えたり理解したつもりではいたんですけれども、やはりいなくなってしまいまして、兄が言ったとおり、悔しい思い、さびしい思いというのが多々ありました」と自身の思いを語りました。
続けて七之助さんは「例えば父が残してくれた宝物をやるときにですね、『あ、このぐらいのプレッシャーの中、これぐらいの気持ちで毎日一日一日を生きていたんだな』というのをつくづく感じることができて、生きている時に気づいてあげられなかったのがとても悔しいし、自分がふがいないなという思いをしました」と勘三郎さんの残した演目をやる際に感じるプレッシャーを明かしました。
そして、七之助さんは「この気持ちを大切に一日一日、本当に父が愛した歌舞伎というものに向き合って生きていくことが私たちの使命であり、父だけではなく、諸先輩方、先人たちの思い、残してくれたものを自分の体で体現することが私たちの生きる意味で、使命だと。そして、この気持ちを次の後輩たちにもつないでいくということが生きていく意味だとか、歌舞伎役者人生だと私は感じるようになりました」と自身の使命として感じていることを語りました。