加瀬さん、拍手で出棺。加山雄三「つらい」
20日に亡くなったグループサウンズ「ザ・ワイルドワンズ」のリーダーで音楽プロデューサーの加瀬邦彦さん(享年74)の告別式が28日、東京・護国寺で営まれ、元「ザ・タイガース」の岸部一徳(68)、森本太郎(68)、瞳みのる(68)ら約380人が参列した。
亡くなる5日前に会っていたという「ザ・ワイルドワンズ」の島英二(67)は弔辞の冒頭、「何でこんな感じで送ることになっちゃったのか、本当に苦しいです」と悔しさをにじませた。
検査の結果が思わしくなかったと表情を曇らせる加瀬さんを励ましたが、「今、思えば、発病の半年前から、移動中、『声が枯れる』と。『すぐ病院に行ってください』と言ったのになかなか聞いてくれなかったことが残念です」と振り返り、「強引にでもお連れしていたら、この日はなかったのかと悔やまれて仕方ありません」と涙ながらに語った。
「ザ・ワイルドワンズ」の名付け親でもある歌手の加山雄三(78)は仕事のため参列できず、肉声のメッセージを寄せた。
「別れはつらいよ、だって60年もの間、親友だったんだから…。好きな音楽を通しての弟分」と加瀬さんを愛情たっぷりにたたえ、25日に開催したコンサート会場でファンと共に歌った「旅人よ」を流し、参列したファンも歌声を重ねた。
「ザ・ワイルドワンズ」の鳥塚しげき(68)は、「さみしいし悲しい」と声を震わせながらも、「笑顔で送りたいと思います」とコメント。出棺の際は、加瀬さん本人の希望ということで、大きな拍手で送られた。