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今年のヒット商品・第4位は『ゼルダの伝説』 世界的な大ヒットのワケ

2023年11月3日 22:15
今年のヒット商品・第4位は『ゼルダの伝説』 世界的な大ヒットのワケ
今年のヒット商品『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』 ヒットのワケは?
月刊誌『日経トレンディ』が3日、「2023年ヒット商品ベスト30」を発表しました。4位にランクインしたのはNintendo Switch向けソフト『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』です。今年5月に発売され、世界累計販売本数が、発売から3日間で1000万本(うち国内販売本数224万本)を突破し、“最も早く売れた任天堂ゲーム”としてギネス世界記録に登録されるなど話題となりました。

日テレNEWSは今年6月に、ゲーム情報総合サイト『ファミ通.com』で編集長を務める三代川正さんを取材。大ヒットの理由は“自由度”と“達成感”と分析していました。

■ゲームソフト1つで1000万本突破は「異例の事態」

『ゼルダの伝説』シリーズは、主人公リンクを操作してフィールドやダンジョンに隠された謎を解き明かしながら冒険を進めていくアクションアドベンチャーゲームです。2017年に発売された前作『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』の完全続編となった今作では、ものを動かし付け外しが出来る“ウルトラハンド”や新たな武器を生み出せる“スクラビルド”など、謎解きや敵を倒す際にプレーヤーの自由な発想を後押しする、新たな要素が追加されました。

本作の販売記録について、当時の三代川さんは「ゲームソフト1つで1000万本突破ということで、より多くの人に届いたのでは。こうしたことはゲーム業界で日常茶飯事で起こることでは全くなく、ワールドワイドでも400万、500万本売れればかなりの大ヒットで、今回はその倍以上。ゲーム業界でも異例の事態です」と語っていました。

■大ヒットの理由は“自由度”と“達成感”

なぜ、ここまで世界的なヒットを記録できたのか。そこには自由なモノづくりとSNSの相乗効果があるそうで、三代川さんは「(今作では)とても自由にモノを作れる。組み合わせ次第では、敵を一網打尽にするワナを作れたり、中には自動で動く巨大ロボットを作ったり、そういうものがこぞってSNSなどにアップされている。動画を見て“こんなゲームなんだ”と驚きもありますし、“こんなことが出来るんだ”という発見にもつながって、買ってなかったユーザーにも遊んでみたいと思わせるような相乗効果を生んでいるんじゃないかと思います」と分析していました。

さらに、三代川さんは「今回から実装された“スクラビルド”という新要素で、落ちている棒と落ちた敵の角を組み合わせるなど、武器も自由に作れる。普段の敵にはその辺にある木と岩で、ちょっと強い敵が出てきたなと思ったら、強敵が落とした角を組み合わせて戦うなど、自分の発想次第で“敵の強さ”と“難易度”が変わる。普通のゲームであれば1つの解法が決まっていたり、もしくは数パターン用意されている中で選んで進めるんですけど、今作では無数に答えが広がっている。“これでよかったんだ”と、自分の発想が認められる感覚、達成感が味わえます」と、敵の強さや難易度が発想次第で変化するなど、自分の冒険を楽しめるという点も、大ヒットした要因ではないかと語っていました。