俳優の渋谷天外（６２）が２日、二代目・渋谷天笑を襲名する俳優の胡蝶英治（３３）を激励した。

　天外はこの日、都内で行われた新橋演舞場９月公演「松竹新喜劇新秋公演」の会見に出席。
　胡蝶が襲名する「渋谷天笑」という名前は天外が２２歳の時に喜劇王・藤山寛美さんからもらったもので、「名前をいただきまして、３６の歳まで１４年間使わせていただきました。うちの家には２人の女の子がいるんですけど、男性の子どもはいませんので『渋谷も僕で終わりやな』と思っていました。胡蝶くんが『渋谷を僕にください』と言ってきたときは『コイツ、アホちゃうか？』と思ったんですけど、意外と粘ってくる。『何でやねん？』と聞いたら『渋谷の名前を残したいです』とありがたく言ってくれたので、松竹さんにもご相談しまして、この度の運びとなりました」と経緯を説明した。

　寛美さんの墓前にも胡蝶と一緒に報告に行ったそうで、その際に「藤山先生の奥さまに『名前が人を育てるということもあるからね』と言われました」と天外。「私は“天笑”の名を辱めていましたが、胡蝶くんには努力していただきたい」と言葉をかけた。

　胡蝶は９月７日から開幕する同公演でお披露目される。
　天外の言葉を受けた胡蝶は「この度、天外さんにお願いをいたしまして、二代目・渋谷天笑を襲名させていただくことになりました」とあいさつ。「精いっぱいこれから頑張っていきますので、よろしくお願いいたします」と意気込みを語った。