坂本昌行「ぜいたくな時間をお客様と共有できる」 主演ミュージカルへの思い語る
本作は、1970年から80年代にアメリカを中心に活躍した、オーストラリア出身のエンターテイナー、ピーター・アレンを主人公に、ピーターの生涯を彼自身が生み出した名曲とともに送るミュージカルです。
14年ぶりの日本上演で主演するのは、2005年の初演、2006年の再演、そして2008年の再々演と、ピーターをこれまで3度熱演してきた坂本さんです。そしてピーターの恋人、グレッグ・コンネルを、新キャストとなる末澤さんが演じます。
■坂本さん「こんなにも色あせない、常に新鮮でどきどきさせてくれる作品は、なかなかない」
初日を迎えることについて坂本さんは「気づけば(初演から)ウン十数年…たってますけども、久々にこの作品に触れて、こんなにも色あせない、常に新鮮でドキドキさせてくれる作品は、なかなかないと思いながら、とはいえやっぱり稽古場に入るといつものメンバー、そして新しいキャストがいてくれる、その空間で非常に落ち着いて楽しい時間を過ごすことができました。こんなに、ぜいたくな時間をお客様とともに共有できると思うと本当に最高です」と喜びを明かしました。
新キャストの末澤さんは「最初は緊張感というか、どういう感じで入っていけばいいかなっていうところが正直あったんですけど、本当に他のキャストやスタッフの皆さんが、優しく温かく迎え入れてくださって、いじってくださったりもしながら(笑)すごく楽しく稽古ができたので、千秋楽までしっかり走り抜けたいと思います」と意気込みを語りました。
末澤さんは、大先輩・坂本さんとは初共演。さらに、恋人関係の役柄ということでプレッシャーを感じたか記者から聞かれると「そうですね(笑)でも坂本くんが稽古の時から『全然遠慮せずに』っておっしゃってくださって。(稽古を)やっていく中でも、悲しみや苦しみの部分の出し方っていうのを『全面に出すだけじゃなく、抑えながらっていう出し方もあるんじゃない?』っていう提案とかをしてくださったりしたので、僕的にはやりやすくやらせていただきました」と話しました。
一方、後輩・末澤さんの印象を聞かれた坂本さんは「普段は“弟”的なかわいらしさもある後輩なんですけども、芝居で日に日に変わっていく姿を見ると、『もっとこういう風にやってみたらどう?』って僕もついつい言っちゃって。あんまりよくないと思いながらやってたんですけど。自分のものにしていってくれてたので、今日お客様の前で披露、そしてお客様がどう感じてくれるのか楽しみです」と末澤さんの演技に期待をよせました。
■“すごく一緒にいる時間が楽しい”
そして、末澤さんとプライベートで仲良くなったか聞かれた坂本さんは「特には…」ととぼけた様子で返答。すると末澤さんはすかさず「ちょっと待ってください! もうちょっと準備してました僕! 言いそうやなと思って準備してました…」とツッコみました。それに対して坂本さんは「まだコロナ禍ということでご飯もいけてないんですけども、こういう関係はできてるので。(末澤さんは)本当に壁がないので、僕もいろんな事でぼけたりするんですけど、全部ツッコんでくれるので、すごく一緒にいる時間が楽しいですね」と笑顔で明かしました。
さらに、末澤さんと『相性が良さそうですね』と聞かれた坂本さんは「そうですね、でもまだ連絡先は交換してないですけど」と明かすと、末澤さんは「それは本当に言おうと思ってたんです。そろそろお聞きしようかなと思ってたんですけど…いいですか…?交換…?」とお願いするも「交換がすべてじゃないよ」と断られました。そこに、「もちろんそれがすべてではないです!」と返答する末澤さんに対し「じゃあしなくても大丈夫だ」とまたとぼけた様子を見せる坂本さん。「いやいや(笑)させてくださいよ…」と息ぴったりな掛け合いをみせ、会場をわかせました。
取材会には、共演者の紫吹淳さん、宮川浩さん、今陽子さん、鳳蘭さん、演出のフィリップ・マッキンリーさんも出席しました。