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まもなく解散 BiSH モモコグミカンパニー 歌詞は「素直に弱みをさらけ出している」

2023年6月24日 22:00
まもなく解散 BiSH モモコグミカンパニー 歌詞は「素直に弱みをさらけ出している」
モモコグミカンパニーさん
6月29日をもって解散する6人組グループのBiSH。2020年、グループ史上最長最大規模の全国ツアーを終えたメンバーたちのインタビュー映像を初公開します。

3人目は多くの楽曲の歌詞を手がけ、現在は作家としても活動しているモモコグミカンパニーさん。グループの魅力やメンバーたちとの関係性、いつもどんな気持ちでステージに立っているのか、そして歌詞で何を表現しているのか、当時の考えを振り返ります。

■BiSHを牛丼に例えると「自分は紅ショウガ」

――BiSHの魅力は?

普通、女の子のグループはいろんなコンセプトとか、清楚(せいそ)系とか、BiSHはそういうのがなくて。センターが誰とかもないし、そのままの人間としての自分でみんな、素のままで、お客さんの前に出られている。そこが全然、私は息苦しくなくて、自由だなって。歌詞とか書く時も、そのままの自分が生きてきた中で出てきた言葉とかをなるべく書くようにして、お客さんの前に出る時もあまり自分を作ってないですね。

――モモコさんがBiSHで貢献できている部分は?

“BiSHを牛丼に例える”を楽曲プロデューサーの松隈ケンタさんがよく言っているんですけど、ご飯がチッチで、肉がアイナ、お漬物がハシヤスメ、自分は紅ショウガだったんですよ。アユニがデザートとか…それがすごくしっくりきて。好きな人は好きみたいな感じですかね。あると調和がとれる。あと作詞はよく(貢献できていると)言われるかな。書くことがすごく好きで、BiSHに入って歌詞が書けるようになったことが一番うれしかった。

――歌詞で何を表現している?

自分が昔から曲の歌詞の言葉に救われることが多くて、生きづらい性格なのかわからないですけど、なくてはならない存在。誰かを救えたらいいなとか、自分を救うために書いている。いろんな曲があるけど、素の性格もすごく弱い部分がある人間なので、弱さを普段は隠したいけど、歌詞では素直に弱みをさらけ出している。いまだに、いなくなった方がいいんじゃないかとめっちゃ思うんですよ。いつまでたっても自信が持てない、ちっぽけだなって自分のことを思うような人なんですけど、でもそういうのを歌詞にして。人間性が出ているかもしれない。

――ステージでは、弱さを見せずに堂々とできるのはなぜ?

たぶん一人になるから。BiSHが無くなったら普通の本名の自分に戻ったら、やっぱり自信がないと思うから。だからこそ全部頑張る。例えば、テスト勉強とかで自分が頭悪いと思っていたらめっちゃ勉強頑張るじゃないですか。それと一緒だと思う。そこは必然的というか、自分のことすごいとは思わないから、人一倍頑張らなきゃステージにならないんじゃないかって思う。そこのバランスですかね。

【BiSH プロフィル】
2015年に結成し、翌年メジャーデビュー。“楽器を持たないパンクバンド”という唯一無二の表現スタイルで、さまざまな音楽ファンを魅了。横浜アリーナや幕張メッセなどでワンマンライブを開催しロックフェスにも多数出演。2021年には『NHK紅白歌合戦』への出場を果たしましたが翌年、グループを解散することを発表。6月29日の東京ドームでのライブを最後にグループとしての活動に終止符を打ちます。