ヒャダイン「すごく光を感じる曲」 ひきこもり経験があるアーティストの作品を編曲・プロデュース
ひきこもり当事者や経験者とクリエーターが共に“当事者の思い”を伝える作品を制作し、展示するプロジェクト『“HIKIKOMORI”ANYONE? 他人事じゃないかも展』(2月19日~24日、東京・渋谷 n_spaceにて開催)。音楽、アート、映像、漫画、VR 作品など幅広いジャンルのクリエーターたちが、当事者や経験者の思いを受けて制作したものや、実際に一緒に制作した作品が登場しました。
ヒャダイン「“無限だよ”ということを多くの方に知っていただきたい」
パーソナリティーをつとめたタレントの高橋みなみさん(33)から参加のきっかけについて聞かれると、「私自身ひきこもりの体験はないんですけど、1人きりでいることが多かったですし、学校が楽しくない時期もあった」と吐露。
続けて「曲を作るというのは、本当にひきこもる作業でもあります。自分を表現して、そしてネット上に出すことによって、私は評価されたものですから。自分の部屋から世界に向けて、宇宙に向けて、そして評価されていくというのがあるので、“無限だよ”ということを1人でも多くの方に知っていただきたいと思いまして、参加させていただきました」と明かしました。
会場では、ヒャダインさんが編曲・プロデュースした、七桁ラピ調rさんの楽曲『カレンダー』のミュージックビデオを上映。
楽曲の魅力について、ヒャダインさんは「元々のメロディーとピアノのラインが美しくて。歌詞が生きるように、元曲がすごく光を感じるような、プリズムを感じるような曲だったので、そういったアレンジにさせていただきました。ピアノのデータをいただいたんですけど、その打ち込みが本当に細かくて繊細で、そのまま後半とかサビとかは使わせていただきました。1個1個丁寧に色々考えながら打ち込みしているんだなと思いながら、その緻密さに私も感動しました、ありがとうございました。勉強になりました」と語りました。
リモートでイベントに参加した七桁ラピ調rさんは、「メロディーと歌詞は自分が作ったので既に知っているはずなんですが全然違って聞こえて、自然と涙が流れてきた」と思いを伝えました。
■「人の気持ちに寄り添うと、曲とメロディーになってくる」
普段は曲が先に思い浮かぶことが多いが、本作は歌詞とメロディーが同時に出てきたという七桁ラピ調rさん。そのコメントを受けヒャダインさんは、「コンセプトが決まっていると歌詞と曲が一緒に出てくることがとても多い」と語った上で「私の場合は楽曲提供ですけど、アーティストが言いたいこと、言いそうなことっていうのを思い浮かんだら自然にメロディーが浮かぶ。それこそ、たかみなさんに楽曲提供したんですけど、カツ丼が好きだっていう」と、ヒャダインさんが高橋さんのために作詞作曲した『カツ丼 in da house』(2016年)の話に発展しました。
高橋さんは、「私がカツ丼が好きっていう情報だけヒャダインさんに入っていたんですかね? あそこからよくあの世界観を。本当にびっくりして、いただいた時に、どこから私の心の部分まで出してくれたんだろうみたいな」と驚きの表情を浮かべました。
ヒャダインさんは、「その人の気持ちに寄り添うと曲とメロディーになってくるんですよね。なので今回は七桁さんは、自分の気持ちと向き合ってメロディーと歌詞が一緒になったのかなと思います」と明かしました。