青山剛昌が語る『名探偵コナン』ヒットの秘けつ 「子供向けに作らない」
■劇場版25作目が公開中 “一番思い入れの強い作品” は?
刈川:すべて一番の作品だと思いますが特に思い入れのある好きな作品は?
青山:最初の『時計じかけの摩天楼』。初めての映画で、これで全部出し切ろうと思って色んなアイデアをつぎこんだのであれがやっぱり一番。“蘭”とのラブコメが強いのもあれ。
刈川:私も『時計じかけの摩天楼』が一番好きな映画です。
青山さんに話を伺ったのは、現在、東京・日本橋で開催している体感型企画展『DETECTIVE CONAN THE MOVIE展~銀幕の回顧録(メモワール)~』の会場です。青山さんが推す、1997年に公開された劇場版の1作目『名探偵コナン 時計じかけの摩天楼』の名シーンなどが再現され、体験することができます。ちなみに、展示会を見学した青山さんは「蘭ちゃんに悪い(笑)」と座れなかったそうです。
■劇場版は記録的ヒット 自身へのご褒美は?
刈川:ご自身に買ったご褒美は?
青山:ないですね! スタッフに、最初の頃は大入り袋の代わりにスタッフジャンパーとか色々ジャージーとかプレゼントしてたんですけど、長くて「もういいかな」と(笑)
刈川:どれくらいまで続けていたんですか?
青山:結構、最初の10作くらいまでは、それなりに出したような気がするんですけどね。革ジャンみたいなのもありましたよ高いけどね!
刈川:「コレが欲しい」って青山先生が買ってあけるんですか?
青山:そうですね「コレがいいんじゃいない?」って、ちゃんとみんなに行き渡ったかどうかわかりませんけど(笑)
■コナンの特殊なアイテムの数々…実際に欲しいのは?
刈川:「これ秀逸だなぁ」と思うアイテムはありますか?
青山:“キック力増強シューズ”ですね。足のツボを刺激して増強するシューズ。「そんなワケねぇだろ!」って(笑)「そんなワケねぇだろ!」って思うけど、一番これがアニメっぽいですね。
青山:なんか武器が欲しいと思いまして、(体が)小さくなっちゃって、力も弱くなっちゃったので「なんか犯人を倒せる武器が欲しいな」と思って。サッカーやってるし、ちょうどいいなと思ってやりました。
刈川:実際に欲しいアイテムはありますか?
青山:“腕時計型麻酔銃”ですね。編集を眠らせてサボる(笑)
刈川:切実ですね!
青山:編集長をとりあえず(笑)
■劇場版名探偵コナンへの出演交渉!出演させるなら…
もしも劇場版・名探偵コナンに出演させていただけるとしたら『news every.』の出演者の中で誰を選ぶか聞いてみると、青山さんの答えは“そらジロー”と回答。理由は「描きやすい!」からだといいます。いつか映画に登場する日も近いかも知れません。
■四半世紀以上愛されている“名探偵コナン”のこだわり
刈川:子供には一見、難しいトリックもありますが…
青山:あんまり“子供向けに作らないようにしよう”と。子供って頭がいいので。俺らが子供の時って、大人のドラマの方が好きだった。(子供は)難しいことも調べたりとかして理解しようとする。大人向けに作っていくというか。
刈川:だから大人の方もとりこになるんですね。
青山:子供って頭いいので「これ子供だましだ」ってすぐバレちゃうので、そこは気をつけてます。毎年毎年、皆さんに楽しんでいただけるように工夫してますけど、末永く愛していただけるように頑張って作ってきます。