藤田ニコル、“自己肯定感”を壊された過去 「今の自分が昔より好き」 10年前の自分との変化
10年前からテレビに出始めた藤田ニコルさん、ユニークなキャラクターで一躍注目されました。モデル・タレントなど活動の幅を広げていく中、本書を手がける“きっかけ”がありました。それは、「自己肯定感が壊された」ということ。そんな思いが本書冒頭、赤裸々につづられています。
■自身初の美容本『私が垢抜けた82の方法』
きっかけは、10年前にテレビに出始めた頃、その時私は自分のことをすごくかわいいと思って、周りにも「かわいい」と言われている環境でした。その中で、テレビに出始めたら直接的な言葉で言うと「ブス・かわいくない」いろいろなコメントが自分に刺さってきて。
それで一回「自己肯定感」をぶっ壊されて、その中で自分と向き合って“もっとかわいくなろう”と思い始めて、メイクだったり、メンタルの部分もいろいろなことをしてきました。10年間たって、最近は否定的なコメントより「かわいくなったね」というようなポジティブな言葉をかけられることが多くなったので、このタイミングで“あか抜け”ということをテーマにして本を出そうということを決めました。
――10年たって“あか抜けた”と思う部分は何ですか。
中身的な部分で言ったら、「病み」にくくなりました。メンタル的な部分も強くなったりとか、自分でどうにかすることができるようになりました。10代の時はへこんでしまったりとか、それに影響されていたりしていたんですけど、今は自分で自分のことを理解して動くようにできます。
見た目に関しても、自分がよりかわいくなれる方法をいつも研究してきたので、現状に満足しているわけではないですけど、今の自分が昔より好きです。
■「メイク」「マインド」など “あか抜け術”
――当時、あか抜けに向けて、始めにした事は何ですか。
いつも雑誌のお仕事の色でメイクをしていたので、テレビに出たら「これだけチークが濃く映ってしまうんだ」と感じ、全部プラスに塗っていました。それは雑誌でかわいく見えるメイクだけど、テレビに出るともっとリアル。このリアルが映し出されるので、もう少し引き算・“バランス”が必要でした。前髪に隙間を作ったり、カラーコンタクトの色を変えてみたり、毎日いろいろなメイクに変えていきました。
――メイクをするうえで意識している事は何ですか。
一番意識していることは、“清潔感”を持つメイクをすること。これが一番手っ取り早くあか抜ける方法なのかなと思います。
例えば、ファンデーションがきれいに塗れているか、まつ毛一本一本ダマになっていないか、ダマになっているだけでもちょっと汚く見えたりするので、一本一本丁寧にしています。汚く見えていないかを意識するだけでもだいぶ変わります。
■削れるところは削る「シェーディング」のこだわり
本書の中には、「アイラインのこだわり」や「リップの塗り方」など、丁寧にメイクの方法が伝えてあります。中でも、オススメのメイク術を聞くと、顔に陰影をつくる「シェーディング」をたくさん入れることだといいます。「顔が小さく見えるので、陰影を作るのは頑張っています」とメイクのこだわりを明かしてくれました。
■藤田ニコル「泣き切る」
常に自分と向き合い、メンタル面でも強くなったと話す藤田さんに“落ち込んだ時の立ち直り方”を聞いてみました。
――落ち込んだ時の対処法は?
落ち込む時間がもったいないって思ってしまうかもしれないです。それより次へのステップを考えたりする時間に時間を当てたりしているので、落ち込んだとしてもその日限りです。
――それは昔からですか?
そうですね、泣くくらい辛いときとかってあるじゃないですか、「もう今日は無理」とか泣いてしまう時、逆に「泣き切る」と疲れるので泣き切るということも結構やっています。泣くのを我慢しない、私すぐ泣いちゃいます。
――自分に素直なんですね
確かに素直かもしれないです、自分にうそなく、自分の心の気持ちをいつも聞いて、自分がしてほしいであろうなという事をしたりしているかもしれないですね。
■「やりたいことは鬼のように口に出していく」(本書より)
「にこるん」の愛称で親しまれ、モデル・タレントをはじめ、アパレルブランド、コスメブランドなどのプロデューサーなどマルチに活動してきました。プライベートでは2023年に結婚するなど、叶(かな)えたい事は“声”に出して実現してきました。
――これまで“声”に出して実現してきたことは何ですか?
全部のお仕事、全部「やりたい」と言って進めてきました。「この雑誌のモデルになりたい」「この番組出たい」「コスメのブランド作りたい」とか全部言葉に出したら、自分の力も必要だけど、周りのその環境で伝えることによって、「この人こんなことやりたいって言っていたよな」って動いてくれる人も、もしかしたらいるかもしれないし、自分でため込んでいるんじゃなくて、言うことで叶うのが一歩また近づくことなのかなと思うので、言霊は本当に大事なことだと思います。
“期限”を決めたりもしています。これはストイックバージョン。自分の結婚もそうだけど、25歳でしたいというのをたくさんいろいろなところで言ったら、25歳で叶えてくれたりとか、そういう「やりたいこと」だったり「目標」は声に出して言う。自分も頑張れる力にもなるので、声に出して言うことは本当にオススメします。シンプルだけど、これはすぐできることじゃないかなと思います。
――今、直近で“声”に出していることは何ですか?
“旅行”に行きたいです(笑)
■伝えたい思い「みんなで褒め合いたい」
――最後に、本書を通して伝えたい思いを教えてください。
みんなで“自己肯定感”上げたいですよね。人と比べたりというのが目に見えて常にわかる時代だからこそ、私がこの本で届けたいのは“みんなで褒め合っていこう”ということが一番のメッセージかもしれないです。頑張っている人を応援しよう。
今の自分に満足していない方とか、メイクは好きだけど「どうやったらかわいくなるのか」模索している人だったり、気持ち的な部分だったら、今の自分は好きだけど、「もっと好きになりたい」という人に届いたらいいなという、そういう人たちの背中を押すような本になっているのかなと思うので、一緒に“かわいく”なろうという思いを込めて作った本なので、そんな方たちに届いたらいいなと思います。