直木賞に伊与原新『藍を継ぐ海』 2度目のノミネートで受賞
直木賞を受賞した伊与原新さん (c)新潮社
『藍を継ぐ海』は、ウミガメの卵を孵化(ふか)させ、自力で育てようとする徳島の中学生の女の子、山口の島で萩焼に絶妙な色味を出すという伝説の土を探す元カメラマンの男性など、地方を舞台に大切なものを守り続けている人々の姿を描いた5編の短編集です。
伊与原さんは1972年、大阪・吹田市生まれ。東京大学大学院理学系研究科で地球惑星科学を専攻し、博士課程修了。2010年『お台場アイランドベイビー』で、横溝正史ミステリ大賞を受賞しデビューしました。
『八月の銀の雪』が第164回直木賞の候補作に選ばれていて、2度目のノミネートで今回、受賞となりました。
芥川賞には、安堂ホセさん(30)の『DTOPIA』、鈴木結生さん(23)の『ゲーテはすべてを言った』の2作が選ばれました。
最終更新日:2025年1月15日 19:33