子どもへの“性教育”始めるタイミングは? 鈴木えみが発起人の性教育イベントを取材
『Family Heart Talks~幼少期からの「いのちの授業」』は、自身の子育ての経験を通じて、“子どもとの性の会話の大切さ”を実感したという鈴木さんが発起人となったイベントです。この日は、200人以上の親子が集まりました。(主催者発表)
文部科学省は「犯罪・性暴力の根絶のための取組や被害者支援を強化していく必要がある」とし、「生命の尊さ、性暴力の根底にある誤った認識や行動、性暴力が及ぼす影響」などを伝える『生命(いのち)の安全教育』を推進。
2023年度からは、全国の園・小学校・中学校・高等学校などで『生命(いのち)の安全教育』がスタートするなど、“性教育”への関心が高まっています。
■関心が高まる“性教育” 始めるタイミングは…?
助産師の小島さんは、性教育を始めるタイミングについて「言葉がわかる3歳くらいかなとお伝えしています」と明かします。
現在11歳の娘がいるという鈴木さんは「わが家では、実際にやらなきゃと思ったんだけど、自分が習ってきてないので一言目が見つからないという状況があった。何かの力を借りたいなと思って、絵本を探しに行ったんです」と、絵本をきっかけに性教育を始めたといいます。
さらに「のちにきちんと時間をとって、授業みたいにする時もあったりとか、私も女性、娘も女性の体を持っているので同じ生理現象がこれから起こる可能性があるよっていう話を自分の実体験をもとにしたり、彼女(娘)から質問があった時は、全部(性教育の)チャンスだと捉えるようにしている」と明かしました。
■子どもが被害にあった時は?
また、「子どもに、万が一のことがあったらどうすべきか」という質問に対して鈴木さんは「まずは、(子どもが)話をしてくれないと把握できない、何が起きてどういう具体的な状況かというのを把握したいので、その基盤となるのが日頃から、親子で対話ができる関係性が大事になってくると思っています」と語りました。
関係性を構築するために、“ドライヤーの時間”を活用しているといい「毎日お互いにその日にあった嫌だったこと、うれしかったことを発表するという習慣をつけている」と明かしました。
助産師の小島さんは「まずはお子さんの話を否定せずに聞く。性犯罪になった時は覚えていないことも多いんです。そういった時に責めるのではなく、事実を聞いた上で、学校であったり児童館であったり、もちろん相談できる機関もあるんですけど、まずは近くのところに聞いてみましょう。そうすることで地域の子どもたち全体を守ることにもつながるので、決して見落とさず見つめていってほしい」と語りました。
■参加者「犯罪に巻き込まれるっていうのが一番怖い」
イベント終了後、4歳と0歳の子どもの親で教員でもある夫婦に話を聞くと「いま日本は教育現場でできることが限られていて、(教員の)私たちも本当はもっとやりたいけれど、ここまでしかできないっていうところがある。そうなると、家庭でやるしかないと感じていた」と、イベントに参加した理由を明かしました。
さらに、「犯罪に巻き込まれるっていうのが一番怖くて、いまは男の人も被害者になるかもしれないし、逆に加害者になってしまうかもしれなくてっていうところが心配」と、明かしました。
父親は、実際に助産師の話を聞けて学びになったとし、母親は「性教育って性のことだけじゃなくて、自分も大事で相手も大事でっていう気持ちを大切にするっていうことが大事なんだということがとても勉強になりました」と、語りました。
イベントでは他にも、胸、お尻、性器、口など「他人に見せても触らせてもいけない、性的に関係ある、自分だけの体の大切な場所」とされている“プライベートゾーン”についてや、性被害者・加害者にならないための知識などが紹介されました。