三遊亭好楽 若手のために寄席をつくり、文化庁長官表彰に選出 “育成” に尽力する理由は “師匠方へのお礼”
■若手育成の場として“寄席”をオープン
芸歴56年となる好楽さんは、長年にわたり落語家として活躍するとともに、若手の育成の場として『池之端しのぶ亭』という寄席をオープンするなど、文化の振興に貢献したことが認められました。
今回の表彰を受けて、好楽さんに電話取材すると「小学校2年の1学期に、皆勤賞とったことあるんですよ(笑)。それが、唯一の賞だったの。これで2度目。どうしょうもないんだよ(笑)。ネタになっちゃうね」と、少し照れた様子。
■師匠方へのお礼のため「落語界を豊かにする」
若手落語家の育成に力を入れる理由については、「私がお世話になった先輩師匠方にお礼をしたいけど、みんなあちらの方に行っちゃったんで。このご恩を返すには後輩を育てる、弟子を育てる、落語界を豊かにするっていうのを、ずーっと思ってましたんで」と明かし、「やっぱり1人でもお客さんがいるところで、真剣勝負で。そうすると、“自分が上達してまた違う噺(はなし)を覚えよう”という気持ちになるんですよ。(若手が)上手になっていくのを見て“やっぱり建ててよかったなぁ”ってそんな気がする今日この頃です」と、心境を語りました。
最後に、“今後の目標”について聞いてみると「文化庁で表彰されたんで、今年は。だから、来年は国民栄誉賞ですね(笑)」と、冗談交じりに語ってくれました。