「友達の感覚」の4人組・ヤングスキニー 関係性、感性に迫る 【バイラルアーティスト】
<#1 ヤングスキニー>
ヤングスキニーは、作詞作曲&ボーカル&ギター・かやゆーさん(20)、ギター・ゴンザレスさん(22)、ベース・りょうとさん(21)、ドラム・しおんさん(20)からなり、SNSを通じて2020年に結成された4ピースバンド。若者を中心に共感を呼ぶ歌詞が話題となり、デビュー前にもかかわらず、各地のフェスへ出演するたびに入場規制がかかり、今まで開催してきた自主企画ライブは即ソールドアウト。春から数々の大型フェスへの出演が決まっている、今注目の4人組です。
■メジャーデビュー後も変わらず“友達”
――デビューを果たして心境いかがですか?
りょうと:デビューしたからといって、特に変わったこともなく楽しくやっていけてます。特に実感はないです。
しおん:毎日ほぼ一緒にいるんで、友達みたい。恥ずかしいですけど、若干家族感はあります。無理やり別に会話しなくてもいいみたいな雰囲気があるんですよ。
かやゆー:仕事仲間やバンドメンバーというよりかは、普通の友達という認識で思ったことしかないです。別にデビューを最初から考えてずっとやってきたというより、ただ好きな音楽をやり続けてきただけなのでデビューというのは2年半前の僕からはとても考えられなかったことですね。
■誰かを勇気づけるデビュー曲『らしく』“その人にしかないものが絶対ある”
大人になりきれない不安や、現実への不満、また、“僕は僕でしかない”という強気な思いをストレートに書いたデビュー曲『らしく』。
――らしくにはどんな思いが込められていますか?
かやゆー:僕の友達が結婚するときに「ウエディングソング書いて」と言われて書こうとした時に出来た曲です。(当時)友達が結婚してる、就職してる、“俺、何してるんだろう…”って思いもあるけど、ヤングスキニーとして突き進んでいくっていう決意表明も込められた曲です。色々悪口を言われても、その人にしかないものが絶対あるから、勇気づけられる曲になっていればいいなと思います。
――ヤングスキニー“らしさ”は?
ゴンザレス:変に着飾らない。本当にありのままで生きてるところです。
■コンセプトは『嘘だらけで、矛盾だらけな日常を歌う』
結成から約2年半、『嘘だらけで、矛盾だらけな日常を歌う』というバンドのコンセプトを掲げているヤングスキニー。
――このコンセプトはどう生まれましたか?
かやゆー:恋愛は嘘と矛盾の繰り返しだし、生きていること自体が嘘と矛盾ばかりだなと思って、日常を歌にしているからこのネーミングにしました。昔は、パフォーマンス前に一言言うのがかっこいいなと思って「嘘だらけで矛盾だらけな日常を歌う、ヤングスキニーです」って言ってました。
■まず聴いてほしい曲は『本当はね、』
SNSを中心に広まり、数々のトップチャートにランクインするなど話題となっている彼ら。ヤングスキニーを知ったらまず聴いてほしい1曲を聞いてみると『本当はね、』を挙げました。この曲は好きな人へ素直になれない女の子の恋心が表現された楽曲。TikTokの再生数は10億回、ストリーミング再生数は5000万回を超え(3月6日時点)、彼らが注目されるきっかけにもなった楽曲です。
――女の子の気持ちをうたった歌詞が印象的な『本当はね、』はどんな思いでつくりましたか?
かやゆー:女の子目線だけど小学校の頃に素直になれずに女の子にちょっかい出しちゃってたみたいな経験が反映されていると思います。たまたまサビの歌詞で「メイクもヘアセットも」っていうのが浮かんで女性目線の曲になりました。
しおん:俺も女の子の為に髪型セットしたいとか、格好いい服着ようとか思うので、目線が違えど共感できる部分は男の子にもあるのかなって思います。
■許されない部分は全て歌詞に変える
『らしく』や『本当はね、』などが収録された1stフルアルバム『歌にしてしまえば、どんなことでも許されると思っていた』を3月15日に発売したヤングスキニー。
――タイトルにはどんな思いが込められていますか?
かやゆー:過去に言っちゃいけないことをツイッターで言って叩かれたりしたこともありますし、SNSで言うとただのわがままなやつになる。でも、とがっている発言とか許されない部分は歌にしちゃえばなんでも許されると思ってます。
しおん:本当にかやゆーくんだなっていうワードだと思う。とがった発言を過去にしていたけど、もうSNSはやめて、全部歌詞に昇華しているのがカッケーなと。そこには説得力があって、ひかれます。
ゴンザレス:僕も許されなさそうなことがあったら歌にしようかなと思ってます。