市川團子 19歳「祖父の雰囲気を大切にしながら」 祖父・市川猿翁さんへの思いを胸に『ヤマトタケル』に挑戦
ワイヤアクションなどの演出が取り入れられた“スーパー歌舞伎”は、今年9月に亡くなった市川猿翁さん(團子さんの祖父)が確立させたもの。演目『ヤマトタケル』では、これまでヤマトタケル役を猿翁さんや市川猿之助さんが演じており、今回は隼人さんと團子さんの2人が挑戦します。
今回挑戦する『ヤマトタケル』は、團子さんが2012年にワカタケル役で初舞台を踏んだ演目ということもあり、團子さんは「(初舞台の)当時から祖父のビデオもたくさん見ておりましたし、本当にこのヤマトタケルという演目に憧れていて、まさか自分がこの役で、ヤマトタケルの小碓命、大碓命の役をさせていただけるなんて本当に思っていなかったので、今でも実感が湧いているかというと難しいですけど、とにかくこれまで他の作品でも取り組んできたことと同じように頑張って自分なりに研究をして稽古をして勤めさせていただければと思います」と『ヤマトタケル』にかける思いを語りました。
■“学ぶはまねる” 「祖父の雰囲気を大切にしながら」
また、團子さんは「私が歌舞伎を好きになった理由に、やはり祖父が本当に自分の中では大きくて、今年の9月に亡くなられて。でも祖父はたぶんどんなときも“頑張れ”っておっしゃる方なので本当にただただ頑張ります」と自身の気持ちを明かしました。
続けて「ヤマトタケルに関しては祖父のビデオとかがたくさん残ってますので、“学ぶはまねる”って祖父はよくおっしゃってましたけど、本当にまねをして、ひとつひとつ忠実にどのように演じていたのかしっかりと研究して、そういう意味で本当にじいじに…」と勢い余って、孫目線の呼び方で話してしまい、照れる場面もありつつ、「祖父に似せて、この作品に挑めたらと思います」と意気込みを語りました。
また作品の見どころのひとつでもある“宙乗り”について團子さんは「初舞台をさせていただく前からヤマトタケルのDVDをたくさん見ていて、本当に憧れて、初舞台をしてからも、最後の白鳥のところの鳥の絵をすごい枚数描いていて、それを祖父に見せたりしたこともあったかなと思うんですけど。本当にそういう意味で自分が子供の時から一番憧れているシーンですし、そこにかける思いというのは大きいものがありますので、しっかり一回一回、祖父の雰囲気を大切にしながら勤めたいです」と宙乗り挑戦への思いを語りました。