IMP.佐藤 新が取材 大地震発生時の避難 体験を通して学ぶ【IMPress.】
■IMP.佐藤 新 防災体験学習施設を取材
佐藤さんが訪ねたのは、東京・有明にある防災体験学習施設『東京臨海広域防災公園 そなエリア東京』。ここは南関東で大規模な災害が発生したときに政府の災害対策本部などが置かれる防災拠点の施設です。
こちらの施設には『首都直下地震』が起きたとき、実際に起こりうるシチュエーションでどのように行動すべきか、タブレット端末を用いてクイズ形式で学ぶことができる体験ツアーがあります。
管理センター長の長谷部隆介さんと地震発生、そしてその場所からの脱出を体験していきます。まずは、エレベーターの中へ入ると、タブレット画面に問題が表示されました。
東京臨海広域防災公園 管理センター長 長谷部隆介さん
「では、テスト問題です。エレベーターの中で地震にあったらどうしますか?」
(1)すべての階のボタンを押す
(2)あわてずじっとしている
佐藤 新さん
「非常ボタンを押す。ここには(答えは)ありません」
クイズに解答したところで…
佐藤 新さん
「ええ!」
アナウンス
「ただいま大きな地震がありました」
エレベーター内で地震が発生。実際に閉じ込められると正常な判断ができなくなってしまいそうですが、正解は?
長谷部隆介さん
「まずは全ての階のボタンを押しましょう。どこに止まるかわからないので、まず一番近いところで降りられるように」
佐藤 新さん
「なるほど! まずは全てのボタンを押す」
■地震対策している部屋としていない部屋 被害の違い
そしてエレベーターを出た先に待っていたのは?
佐藤 新さん
「うわ! すごい!」
目の前には、震度7の揺れに見舞われた町並みが広がっています。ここでは“街中で気をつけること”や “普段から意識すべきこと”などが学べます。例えば、地震対策をしている部屋としていない部屋が並び、一目で部屋の中の被害の違いがわかるようになっています。
佐藤 新さん
「全然違う。何も対策してない部屋、もう逃げられないですよね」
家具の転倒や物の散乱が少ない部屋には、転倒防止用のポールやワイヤを使って対策がされています。
長谷部 隆介さん
「今いろいろなアイテムが出てますのでこういったものを活用して、家具が動かないように、倒れないようにするのが重要だと思います」
常日頃から地震に対する意識を持っているか、持っていないかでは、いざというときに違いがでてきます。
■避難生活とその備えについて学ぶ
続いては避難生活について学ぶことができるエリア。実物大の展示で避難所の様子を再現しています。
佐藤 新さん
「あ~避難所だ。実際、能登にいった時もこんな感じでしたね」
実は、佐藤さんたちIMP.のメンバーも震災直後、 能登半島にボランティアとして現地を訪れていました。
佐藤 新さん
「避難所としての環境が整っていない部分がものすごく多くて、がれきとかガラスとかたくさん落ちていて、冷たい空気とかどんどん入ってきちゃうんですよ」
こちらの展示には、避難所でどのように過ごしたらいいか、そのヒントなどが記されていました。そんな避難所のエリアに今年8月、新たな展示が加わりました。
佐藤 新さん
「だいぶ景色が変わりましたよ。本当に家ですね。避難所にこういうところがあるんですか? 」
長谷部 隆介さん
「在宅避難。建物の耐震化が進んでるところが増えてまして。また、それぞれの個性に合わせた備えの製品がたくさん出ています」
『在宅避難』に関する展示です。東京都によれば、大災害が起きたとき、避難所に受け入れられる人数は都の人口約1400万人に対し、約320万人だといいます。こちらでは『在宅避難』とその備えについてわかりやすく展示しています。
『在宅避難』に必要なポイントは3つです。
まず1つ目は、建物の耐震性が高いこと。各自治体に登録された建物の耐震診断ができる専門業者やアドバイザーにお願いができます。
2つ目は、浸水のリスクが低いこと。おもに津波による被害ですが、こちらは、各自治体のハザードマップなどで確認できます。
3つ目は、十分な防災備蓄の用意です。電気や水道などのライフラインが止まっても大丈夫なように水、食料、カセットコンロ、簡易トイレなどを用意しておきましょう。
一方で、避難所の環境も変わろうとしています。今月、政府は自治体に対して、環境をより良くするため避難所の指針を改定したんです。これまで定めていなかった「トイレの数」や「居住スペースの広さ」など少しでも快適に過ごせるために、基準を定めました。
ミライへ向けた避難所への取り組みは広がってきています。
(12月27日『Oha!4 NEWS LIVE』より)