YouTuber・とうあ「私は私」 批判されても貫く“自分らしさ” 気づきは“母親の言葉”
“どんなときもポジティブな姿”がZ世代を中心に人気を博している、とうあさん。SNSの総フォロワー数は300万人を超えています(事務所調べ)。さらに、歌手やモデル、アパレルブランドの立ち上げなど幅広く活躍していて、性別にとらわれず、“自分が今こうでありたい”と思う自分を貫くことや、“ありのままの自分”の大切さを発信し続けています。
■「理解は必要」“自分らしく”活動を続けるなかで貫く思い
――活動を始めたきっかけを教えてください。
生まれた時からこんな感じなので。周りにはすごく恵まれてきたほうだけど、生きづらいなって思う部分もあって。“自分が普通じゃない”、“普通ってなんだろう”ってすごく違和感がありました。でも、自分が活動することで「私も同じです」「僕も同じです」という子がすごくたくさんいて。ファンの子が自分と同じ境遇にいたり、自分のジェンダーのこと、人間関係とか恋愛とか悩んでいる子が多かったときに、私が代弁者として伝えていかなきゃって思ったし、私がいるから大丈夫。私がやってるから大丈夫って思ってもらえるようになりたくて。
――とうあさんにとっての“自分らしさ”とは何でしょうか?
私は自分の好きを貫くことが自分らしさにつながるなと思って。(周りから)なにか言われても私は貫いてきたし。表に立って仕事するってリスクなんですよね、正直。私のことを知っている子は応援コメントもくれるけど、やっぱり不特定多数のところに見てもらったときに、心ない言葉を言われたりとか。でも、私は私だし、自分の好きは絶対に貫きたかったし、私が諦めちゃダメと思っていたので。
――違和感を抱いた出来事はありましたか?
小学校の頃は、男の子は男の子、女の子は女の子とか、そういうのがすっごい違和感で。(友達は)みんな、とうあは「女だから」みたいな感じで。腕組んで学校とか歩いていたらそれを先生に注意されたり、三者面談で親に言われたり。
――母親はとうあさんの悩みに気づいていたのでしょうか?
服をコーディネートするのがすごく好きで。そうしたら母親が「スカートはいてみたら」って言い出して。それに度肝を抜かれちゃって。小学校の頃は、女の子がはくものって思っていた。でも「はきたかったときに、はけばいいじゃん」って言われて。自分らしくいることってすごくいいんだよって教えてくれたので。人と違うことが当たり前に生きてきたんですけど、“それをいいことなんだよ”って教えてくれたのが母親だった。
――幼少期、どんなことを周囲に感じていましたか?
私にとって大人がすごく敵だったんですよね。私の行動とか言動とか同級生の子たちはみんな受け入れてくれたのに、先生だけがずっと何か冷たい目で見てきて。でも私の中で認めてほしいとかは思っていなくて。別にそれって自分の価値観だし。だけど、理解は必要だなってすごく思っているので、そのためにも私がいることで、誰か救われる人がいるんじゃないかなって思っています。
■“自分らしくいる”をみんなに伝えていきたい
11月に東京・渋谷で開催されたイベントに参加したファンからは「“なりたい自分に誰でもなれるんだよ”ってエールをもらえる(30代)」や「とうあさんが、自分の皮を破る1つのきっかけになった(10代)」といった声があがるなど、多くのファンを支えている、とうあさん。今後はどんなメッセージを伝えていきたいのでしょうか。
――これから、どのように活動していきたいですか?
「自分らしくいるって本当にすごいことなんだよ」っていうのは、それがいいことって気づいてからすごく明るくなったというか楽になったので。それをみんなにも伝えて、一人でも救われる子がいればいいなって。今後もありのままの自分、素を見せるってことは本当に大事にしてて。YouTubeでは本当の素を出す。逆に、インスタとかは、すっぴんは一切載せずにかっこいいファッショナブルな部分を出すものとして、コンテンツを分けてすごく大事にしてるので、それは残しつつ、よりもっと、自分の中にある思いとかを伝えていけるように。いいバランスを取りつつ、自分らしくいることの大切さをすべてのメディアで伝えていければいいなって思っています。