北野武76歳、構想30年の最新作が完成 撮影中の不安は「死んじゃったりしたら嫌だな」
1997年の『HANA-BI』でベネチア国際映画祭金獅子賞、2003年『座頭市』で銀獅子賞、2017年『アウトレイジ 最終章』が同映画祭のクロージング作品に選ばれるなど、数々の賞を受賞してきた北野さんの最新作『首』。今年のカンヌ国際映画祭で“カンヌ・プレミア"部門への出品が決定しています。
映画は、戦国時代を舞台に、戦国武将の羽柴秀吉、明智光秀、織田信長、徳川家康らが、“本能寺の変”に向けて繰り広げる裏切りと戦略と戦を描いた物語で、北野さん自身が羽柴秀吉を、西島さんが明智光秀を、加瀬さんが織田信長を演じます。
■撮影中に不安だったことは「俺が1番危なかった」
構想に30年を費やしたという今作について、北野さんは「最近歴史ブームで、信長が出てくると“本能寺の変”というのがよく出てくるんですが、色々な歴史の人が言う説が80くらいあるんですね。その中で自分が考えたのは、裏で秀吉がかなり動いたなっていうのがこの映画の構想。(他の)戦国時代の作品が、あまりにも庶民の生活とか戦国大名の心理的な部分が描かれていないので、正しくはないかも分からないけど、一つの見方としてこういう見方もあるということを伝えたい」と、作品に込めた思いを明かしました。
また、撮影中に苦労したことを聞かれると「コロナで撮影が延びちゃったり、衣装さんもメイクさんも近い距離で仕事をするわけで、もしコロナにかかった人が出たら撮影が何か月も延びてしまうので、それがちょっと心配だった。1番心配だったのは、俺が1番危なかったということ。死んじゃったりしたら嫌だなと思った」と撮影中の不安をネタにして、会場を笑いに包みました。
(C)2023KADOKAWA (C)T.N GON Co.,Ltd